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苦戦するサムスン…台湾半導体の攻勢でシェア低下
スマートフォンとタブレットの「頭脳」と呼ばれるアプリケーションプロセッサ（AP）市場の覇権をめぐり、世界中の企業間で地殻変動が起きている。サムスン電子が市場調査機関からの退出まで経験しながら苦戦する中で、ライバルである台湾企業が躍進していることが分かった。国内企業の市場シェアの下落はすぐさま産業競争力の喪失につながるため、急いで対策を整えなければならないという声が高まっている。
15日、海外半導体調査機関のストラテジーアナリティクス（SA）によると、昨年の第3四半期の世界タブレットAP市場で台湾MediaTek（メディアテック）が「伝統の強者」米Qualcomm（クアルコム）を初めて抜いて3位に上がった。一方、サムスン電子は5％以下にシェアが下落して停滞期を迎えた。
APはCPUとGPUおよび通信チップなど、モバイル機器を駆動する核心半導体を集めたチップだ。タブレットAP市場で絶対強者の地位は圧倒的に米アップルが占めており、2位は米インテルの役割だった。二強構造を牽制するための3位の座をめぐって、しばらくはサムスン電子と競合他社の間での地位争いが熾烈だった。しかし最近はサムスン電子が順位圏から押し出され、米国のクアルコムと台湾のメディアテックが競争する体制に固まっている。サムスン電子は2019年の6％から2020年には7％までシェアを拡大したが、昨年の第3四半期には4.4％に落ち着いた。昨年は全体でも4.9％水準で5％を下回った。
タブレットだけでなくスマートフォン用のAPでも、台湾の「半導体崛起」は際立っている。メディアテックは昨年、第4四半期にシェア33％で不動の1位を記録している。この後をクアルコムがシェア30％を記録しながらぴったりと追撃している。
一方、サムスン電子は昨年第4四半期に世界のモバイルAP市場でシェア4％を記録した。これは前年同期の7％と比較して、1年ぶりに3％ポイント減少したものだ。サムスン電子のシェアランキングは3位から5位に下落した。サムスン電子は2019年までシェア14％を記録し、アップルを上回った。しかし2020年第2四半期からシェアが下落し始め、昨年の第4四半期には4％まで減った。業界関係者は「サムスン電子がスマートフォンのポートフォリオ戦略を再整備し、エクシノスのシェアは5位に下落した」とし、「メディアテックとクアルコムがサムスン電子のシェアを吸収しながら領域を広げた」と語った。
メディアテックは価格競争力を前面に出して、中低価格のスマートフォン市場を主に攻略してきた。その結果、2020年の第3四半期に初めてクアルコムを抜いてスマートフォンAPシェア1位に上がり、2021年の第2四半期にはシェアが40％を超えた。メディアテックはいまや普及型を超え、高級チップ市場でも強者として選ばれている。最近公開したアンドロイドのフラッグシップ携帯用のAPである「Dimensity 9000（ディメンシティ9000）」は、サムスン電子の「Exynos（エキシノス）2200」やクアルコムの「Snapdragon（スナップドラゴン）」の新作よりも性能が優れているという評価まで得ている。ディメンシティ9000はTSMCの最新4ナノメートルプロセスで生産されている。台湾半導体の競争力はこれまでの強みだったファウンドリを超え、APまでの半導体の全工程で強化される流れだ。
一方でサムスン電子は当分の間、はAP市場シェアの反騰は不確実だろうと見られる。サムスン電子は今年のフラッグシップスマートフォン「ギャラクシーS22」に自社製品のエクシノスよりもクアルコム製スナップドラゴンを多く搭載した。ギャラクシーSシリーズだけでなく、今年の上半期に出荷されるサムスン電子「ギャラクシーA73」にもクアルコ社のムスナップドラゴンAPが搭載され、ギャラクシーA33にはメディアテック社のAPが搭載される見込みだ。業界の関係者は「エクシノスが発熱と歩留まり問題を解決できなかったことが分かっただけに、当分のあいだはエクシノスは不振を免れない可能性が高い」と語った。
業界では半導体の覇権を守るために、政府の積極的な支援も必須だと強調している。実際に台湾政府は半導体産業の競争力を強化するため、毎年1万人ずつ新規人材の養成に乗り出して企業を後方支援している。尹錫悦（ユン・ソギョル）大統領当選人も10万人の半導体人材の養成を公約として掲げ、重要性を強調した。- 毎日経済 | オ・チャンジョン記者 | 入力 2022-03-15 19:10:48
