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「重い荷を下ろす」 文在寅大統領、青瓦台を後に

  • ◆尹錫悦(ユン・ソギョル)政府発足◆

    • 文在寅(ムン・ジェイン)大統領と夫人の金正淑(キム・ジョンスク)女史が9日午後、大統領府職員の見送りを受けて青瓦台(大統領府)を出た後、市民に向かって挨拶している。[イ・チュンウ記者]



    文在寅大統領が任期最終日の9日「選挙過程でさらに深まった葛藤の溝を埋め国民統合の道に進む時、大韓民国は真の成功の道に力強く前進する」と明らかにした。彼はこの日、青瓦台(大統領府)で発表した退任演説を通じて「国民の心を一つに集めることが何より重要だ」としてこのように話した。第19代大統領として5年間の任期を終えて「自然人」に戻り、「国民統合」を最後のメッセージであり新政府の話題として投げかけたのだ。歴代に誰も享受できなかった40%台の支持率を受けて退任するが、2017年5月の就任演説であれほど強調した国民統合が結局、未完の課題に終わったという傍証でもある。特に国論を分けた主犯である検察捜査権完全剥奪、不動産などに対する言及はなかった。

    彼は「大統領として重い荷物を下ろす」と話し弾劾政局の中でスタートした政権がコロナ19、日本輸出規制などを克服した大韓民国の底力を強調した。文在寅政府の失敗を浮き彫りにしている尹錫悦政府に向けたメッセージと解説される。大統領選挙以後、ことあるごとにぶつかり葛藤を繰り広げた尹錫悦大統領に向かって「次の政府でも成功する大韓民国の歴史を継続することを期待する」とし「以前の政府の蓄積された成果を継承し発展させ、さらに国力が大きくなり、より良い未来に進むことを願う」と話したのもそのためだ。

    特に「大韓民国は世界的な危機の中で「危機に強い国」、「誰も揺らせない国」、「世界を先導する国」に跳躍した」と断言した。続けて「韓国は第2次世界大戦後、過去70年間世界で最も成功した国、第2次世界大戦後に発展途上国から先進国に進入した唯一の国になった」とし「誰も否定できない輝く大韓民国の業績であり自負心だ」と強調した。また彼は「その主役は断然、韓国国民」とし「大韓民国は世界から認められ羨望を受ける、まさに「偉大な国民の国」であり、高まった韓国の国格に堂々と自負心を持ってほしい」と頼んだ。この日、最初の日程で国立ソウル顕忠院を訪問し芳名録に「より堂々とした大韓民国に進みます」という文句を残したりもした。

    特に文在寅政府発足の端緒となった「ろうそく集会」を再び召還し「全世界が韓国国民の成熟さに賛嘆を送った」とし「韓国国民は世界民主主義の希望になった」と評価した。その一方で「国らしい国を要求したろうそく広場の熱望に韓国政府が、どれほど応えたのか粛然とした気持ちになる」とし「韓国政府が全て果たせなかったとしても国らしい国に向けた国民の熱望は決して止まらないだろうし、ろうそくの念願は依然として私たちの希望であり動力として咲くだろう」と強調した。

    ただ、3度の南北首脳会談と2度の米朝首脳会談にもかかわらず、元の位置に戻った南北関係と関連して「これ以上、前に進めなかったのは韓国の意志と努力が足りないためだけではなかった。我々の意志だけでは乗り越えられない壁があった」と残念な気持ちを示した。

    同日、文大統領は午後6時、最後の退勤途中に大勢の人波と共にした。青瓦台の職員700人余りが見送るなか本館の前に出た文大統領は青瓦台の近くの噴水台まで歩いて移動し「文在寅」を連呼する支持者などの人波と挨拶を交わした。演壇で支持者たちの歓呼に「再び出馬しましょうか」と冗談を言った文大統領は「今後、前任大統領として「本当に素敵だな」と言われるようにうまく生きてみる」と話した。また「今日で青瓦台の大統領時代が終わった」として物足りなさを表わしもした。最後に「成功した大統領でしたか」と尋ね、「成功した前任大統領になるよう助けてほしい」と述べた。文大統領は同日、ソウル某所で一夜を過ごし10日、尹錫悦大統領の就任式に出席した後、KTX特別列車で故郷の慶尚南道(キョンサンナムド)梁山(ヤンサン)に向かう。
  • 毎日経済 | イム・ソンヒョン記者 | 入力 2022-05-09 17:45:51