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[筆洞情談] 肉食主義者
- 結論から言えば、人に肉食主義者という概念はない。肉食か菜食かの区分は動物にのみ適用される。ラテン語から由来した言葉を見ると、肉食（carnivore）、菜食（herbivore）、雑食（omnivore）に分かれるが、これは動物にのみ適用するものだ。
菜食主義者もいくつかの等級に分けられる。極端な菜食主義者はフルータリアンと呼ばれる。植物の生命も尊重しなければならないといい、地面に落下した果実の実だけを食べる。そして、野菜や果物などの植物性食品だけを食べる菜食主義者はビーガンベジタリアンと呼ぶ。肉、魚、卵、乳製品、蜂蜜など動物から出た食品は一切拒否する。
肉、魚、卵は食べないが、乳製品や蜂蜜は食べる場合、ラクトベジタリアンに分類される。そして肉、魚、乳製品は拒否するが、卵は食べる場合はオボベジタリアンだ。ラテン語でラクトは 「乳」、オボは 「卵」を意味する。直接的な狩りや屠畜で得た肉は食べないというものだが、タンパク質は摂取しなければならないために乳製品や卵を選択する。米国と欧州の一般的な菜食主義者の中にはラクト、オボベジタリアンが主に多い。
ポロタリアンというのも存在する。赤い牛肉を食べないのは同じだが、海産物、卵、乳製品に加えて鶏やアヒルなどの鳥類は食べる場合だ。ポロはスペイン語で鳥類という意味で、彼らの発音で言うならば 「ポヨ(pollo)」と読むのが正解だ。また、ペスカリアンというのもある。牛肉は食べないが、魚や海産物、卵、乳製品は食べる人々だ。ペスカはイタリア語で 「魚類」という意味を持つ。
菜食主義という言葉が出てきたのはタブー食品からだ。個人の好みから始まった可能性もあり、アレルギーのように体が受け入れないという理由もある。
イスラムのハラールや仏教の菜食のように宗教的な背景も大きい。しかし相手に対する配慮の意味でそれぞれの選択を尊重するのは良いが、他人に強要することではない。猛暑の中やってくる三度の伏日ごとに、犬肉料理を非難する声を気にする人々が多い。話題を集めた映画 『オクジャ』を作ったポン・ジュノ監督がシナリオを書くときに米国の企業型屠畜場を視察したのだが、その後しばらくのあいだ肉を食べることができなかったと打ち明けた。生命の尊重と食べ物を好む権利は全くの別物なのだが、どのように調和を成し遂げることができるだろうか。 - 毎日経済 ユン・キョンホ 論説委員 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-07-23 08:51:55
