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[筆洞鼎談] 東アジア-中南米

  • 北韓が6回めの核実験に先立って短距離弾道ミサイルを発射して前兆をにおわせた先月29日、釜山では意味のある国際多国会議が三日間の日程で開かれた。「東アジア-ラテンアメリカ協力フォーラム(FEALAC/フェアラク)」だ。韓国・中国・日本・豪州・ニュージーランド・モンゴルそしてインドネシアとフィリピンなどのアセアン10カ国に加え、ブラジル・チリ・メキシコなど中南米20カ国を合わせて36カ国が参加した。国連の傘下機関のうちではアジア・太平洋を担当するESCAP(エスカプ)と、ラテンアメリカ-カリブ海を管轄するECLACの事務総長も参加した。

    東アジアと中南米を結ぶ唯一の政府次元の協力機構として1999年、当時のゴー・チョクトン シンガポール首相の提案で発足したので今年で18年めだ。アジア太平洋経済協力機構(APEC)やアジア欧州首脳会議(ASEM)と肩を並べるほどだが、国内では注目を集められない。

    東アジアと中南米は、2016年時点で経済規模で世界の38%で交易では33%を占めている。しかし、両者の間の投資と交流はわずかだ。両地域間の貿易は世界の2.5%に過ぎない。お互いへの投資は0.3%にとどまっている。両地域を行き来する観光客は全体の0.2%にしかならない。両者間の協力と交流の拡大がどれほど緊急であるか、貧弱な統計がよく示している。

    わが韓国は2015年から2年のあいだ東アジアの割り当て分の議長国を務めた後、今年の会議で新しい宣言を引き出すために外交部中南米局でじっくりと準備をしてきた。シンガポールとフィリピンに続き、2004年に第3代議長国を務めたので今回は2回めだ。康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は就任後、国内で開かれた初の多国間会議の議長としてデビューした。今回の会議で採択された釜山宣言では、貿易・環境・インフラ構築・サイバーセキュリティなどの協力に焦点を置いた。具体的な事業のための、独自の基金造成にも合意した。基金運営委員会の議長をわが国が引き受けて、来年1月にソウルで実務会議を開く。

    フェアラクは経済協力と文化交流などを中心に扱うが、今回の会議では北韓の核とミサイル挑発に懸念を表する文案を共同宣言に含ませたことで、重要な成果もあげた。中国と日本もメンバーだが、わが国の主導的役割に、東アジアと中南米の加盟国の反応が良かった。国連と4強相手の外交一辺倒から脱して、東アジアと中南米諸国との実質的な交流を拡大する足がかりがフェアラクを通じて確実に固められればと思う。
  • 毎日経済ユンギョンホ論説委員 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-09-09 09:00:00