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[コラム] 世論戦へと飛び火したセクハラ法廷攻防

  • 俳優チョ・ドクジェが映画を撮りながらセクハラをしたという問題について騒がしくなっている。

    この事件はすでに法院(裁判所)事件に飛び火して、2審裁判まで終えた状態だ。1審で無罪判決を受けたチョ・ドクジェは2審で結果が反転し、懲役1年に執行猶予2年、そして40時間の性暴行治療プログラム修了命令まで受けた。チョ・ドクジェ側がすぐに大法院(最高裁)に上告した。

    このような状況で撮影シーンをおさめたメイキングフィルムが公開され事件が反転する兆しも見えている。

    攻防を繰り広げている女優は顔と実名を公開しないことを決定したというニュースが出たが、すでに知っている人は女優が誰なのか知っている状態だ。


    • <写真:Youtube「神秘的な百科事典」 >

    「神秘的な百科事典」というアカウントを使うユーチューバーが公開した映像を見ると、監督はチョ・ドクジェに「ただ服をバッと裂くんだ」と言いながら「その次からは勝手にやってほしい、狂った奴のように」、「ズボンから、ズボンで体を隠すでしょう」と指示を与えた。この言葉を発している場面では、モザイクされた姿で女優も登場する。

    問題になったシーンは妻の浮気の事実を知って泥酔した状態で真夜中に家に入ってきた暴力夫が化粧をして家を出ようとする妻を暴行して関係を持つシーンだ。

    あまりにも不足している予算で撮影された映画であるため、監督が知人のアパートを借りた後、事前リハーサルもなく約4分のロングテイクで撮った。監督はシーンに非常に満足したようで、チョ・ドクジェに「演技をよくやった」と賞賛をした後に女優に会ったが、ここから状況が狂い始めた。

    監督のO.Kサインが出た後、女優は「私のブラジャーまで引き裂いた」と抗議をしたが、その後に不満がセクハラにまで拡大されてチョ・ドクジェは映画から降板してしまった。そして明確な証拠はなく2人の俳優の陳述に頼っての法廷争いが始まった。

    Youtubeに公開されたメイキングフィルムは法院でも証拠として採用された。検察がメイキング制作者に要求して証拠資料として受け取ったものだが、女優はもちろん監督さえ「悪意を持って編集された」と対抗している。

    1審は強姦演技をする過程でブラジャーを引き裂き、胸と下半身の一部に触れた件は業務に起因する行為だとしてチョ・ドクジェの主張を受け入れた。控訴審で裁判部は監督が胸をつかむふりをしながら勝手にしろと指示したが、直接胸を触ってズボンに手を入れろとは話していなかったとし監督の指示に忠実に従ったものだと見ることができないと判断した。

    メイキング映像が公開された後、女優側は「露出シーンはない」という所属事務所代表のテキストメッセージを公開した。女優の共同対策委員会は27日、メディア報道の態度を告発する緊急討論会を開いたりもした。この事件が「第2のイェウォン - イ・テイム」事件になるかもしれないという観測がされて対応に乗り出したと見ることができる部分だ。法廷攻防が世論戦に飛び火するようで残念でならない。

    50歳になろうとする中年俳優チョ・ドクジェはすでに膨大なイメージの打撃を受けて配役を引き受けたドラマから退いた状態だ。しかし、もし彼が主張するようにセクハラではない場合はこのような不名誉は洗い流すべきだ。

    残ったのは女​​優だ。最高裁まで訴訟が続き、この事件が興味を中心に流れる場合には事件の真相とは関係なく女優は致命傷を負う恐れも大きい。
  • O2CNI Lim, Chul | 入力 2017-11-05 08:30:00