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ミャンマーで金脈掘るポスコ…成功のヒミツは?

    • ミャンマー初のカラー鋼板製造者のミャンマーポスコ鋼板の従業員が、ヤンゴンに所在する生産ラインで品質を確認している。写真提供=ポスコ



    ■ ポスコのミャンマー・ホテルプロジェクト

    今年オープンしたヤンゴン国際空港の新庁舎から車で南に20分ほど走るとインヤー湖が目の前に広がる。インヤー湖を一目に見ることのできる湖畔に、ポスコテウ(Posco-Daewoo)が保有している「ロッテホテルヤンゴン」があった。ホテルのプロジェクトはポスコテウが2012年8月、ミャンマー政府から土地を確保しながら錨を上げた。施工はポスコ建設が担当した。国内外でのホテル運営経験が豊富なロッテホテルが、委託運営会社として乗り出した。地上15階・343室規模で、9月にオープンした。

    先週、ミャンマーのヤンゴンで会ったテウアマラ(Daewoo Amara)のイム・ソンギュ法人長は、「30年のあいだミャンマー政府と友好関係を結んでいたので、ホテル開発事業の機会を先取りすることができた」とし、「40ヶ月という期限内に竣工することによって韓国企業のイメージと信頼を高め、後続のビジネス機会まで得ることになった」と語る。テウアマラはポスコテウが現地のホテルを運営するために設立した会社だ。

    気候や人材そして資材などの劣悪な環境の中でも、5つ星級ホテルのプロジェクトを成功裏に果たしたポスコ建設は、去る8月に553億ウォン規模の「ヤンゴン上水道改善事業」を受注して年末の着工を控えている。ポスコ建設のキム・ヨンギ海外建築営業グループ部長は、「ミャンマーはアジアの最後の原石で、うまく整えて宝石にしたい」と語った。

    ホテルから北に23キロメートル離れたピンマビン工業団地には、ポスコとポスコ鋼板が運営する亜鉛メッキ鋼板工場「ミャンマーポスコ」とカラー鋼板工場「ミャンマーポスコ鋼板」が位置している。ミャンマーポスコはきっちり20年前の、1997年11月に設立された。 2013年10月にはポスコ鋼板がミャンマーポスコの成功を踏み台にして、ミャンマー軍人福祉法人(MEHL)と総1500万ドルを投資して年間5万トン規模のミャンマー初のカラー鋼板工場を建設した。

    これら2法人を統合してリードしているコ・グムマン法人長は、「ミャンマーは産業が今まさに台頭する段階で、自動車鋼板を作るのではなく、住宅の屋根や壁、工場などの建築物の外壁に使用する製品を生産・販売している」と語る。コ法人長は「ミャンマーポスコは2011年に売上げ2773万ドルを上げて、ミャンマーに進出した外国企業の税金の支払い1位を記録した」とし、「ミャンマーポスコ鋼板の場合、稼働3年目の昨年に黒字転換に成功して、23~24%の高い市場占有率を記録している」と語った。昨年、2つの鉄鋼法人は合算売上高3940万ドルと営業利益410万ドルで、ミャンマー最大の外国企業にあがった。

    コ法人長の説明を聞いて、まずミャンマーポスコのメッキ工場の中を見て回った。一番最初に工場の一方を埋め尽くしたコイル原材料が目に入った。原産国はすべてのポスコのベトナム工場だ。このコイルを解いて洗浄し、亜鉛メッキをした後にトタン屋根の形の完成品を作る。イ・セミン生産部長は、「雨期が終わったばかりで乾季に入り、工場は3組を投入して24時間フル稼働中」だとし、「最近のような繁忙期には、トタン屋根の素材を1日に2万枚ずつ生産する」と説明した。

    ■ ポスコのミャンマーガス田開発

    ポスコグループのミャンマー最大の事業所であるガス田までは行けなかった。のそ代わりにポスコテウ所属でポスコグループのミャンマー代表法人長を務めているワン・ユヂュン専務とガス田の運営を指揮しているチェ・ヂジョンビン ポスコテウ常務から詳細な説明を聞くことができた。ポスコグループのミャンマー事業は、ポスコテウが主導しているといっても過言ではない。これまでに総49億ドルを投資した。特に2000年代以降、これまでにガス田にのみ総20億ドルを投資した。

    ワン専務は「ガス田から得たガスは110キロメートルの海上ガス管と793キロメートルの長さのミャンマー陸上ガス管によって、中国の国境地帯まで輸送される」とし、「昨年は売上げ5296億ウォンと営業利益2811億ウォンを実現するほどで、成功的な資源開発プロジェクト」だと説明した。チェ常務は「2004年、A-1鉱区でシュエ(Shwe)ガス田を発見したし、2005年の同じ鉱区でシュエピュー(Shwe Phyu)ガス田を追加で見つけた」とし、「3つのガス田の合計気体埋蔵量は4兆立方フィートで、原油に換算すると7億バレル規模」だと語った。

    ポスコテウは最近、ホテルの開発や民間資本の発電(IPP)に穀物輸出など、ミャンマーでの事業多角化を進めている。ワン専務は「最も力点を置いているミャンマーの未来事業はIPP事業」だとし、「2020年第1四半期の完工を目標に、70メガワット級のシェチオンガス火力発電所プロジェクトを推進しており、来年上半期にミャンマー電力公社と電力販売契約を締結できるものと期待している」と語った。
  • 毎日経済_ヤンゴン=ムン・ジウン記者 | 入力 2017-11-26 19:18:21