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政府の「第4次産業革命5カ年計画」

5G移動通信、2019年3月に韓国で初の商用化 

  • 政府は第5世代移動通信を2019年3月までに導入することにした。米国や中国そして日本などは2020年の商用化を目標としているが、これより先んじて日常に適用し、第4次産業革命を主導するという計画だ。 2兆2000億ウォンほどの予算を、人工知能(AI)技術の開発のための脳科学研究などに注ぐという投資計画も明らかにした。ブロックチェーン(Blockchain)などフィンテック(Fintech)産業の発展のために、金融革新支援特別法も作ることにした。

    政府の21ヶ部処は合同で30日、ソウル市駅三洞のチップスタウン(TIPS TOWN)で大統領直属の「第4次産業革命委員会」第2回会議を開き、このような内容を盛り込んだ「第4次産業革命対応計画」を確定し発表した。文在寅(ムン・ジェイン)政府5年間の、第4次産業革命の青写真だ。

    ムン・ジェイン政府の代表的な第4次産業革命のプラットフォームであるスマートシティ分野では、今後5年間でスマートシティの統合プラットフォームを80都市に拡大するという目標が提示された。これまでの都市再生概念に情報通信技術(ICT)などを組み合わせた「スマート都市再生ニューディール」という用語も、政府の公式文書に初めて登場した。政府関係者は、「単純な都市の美観改善という意味の都市再生から抜け出して、第4次産業革命の技術を活用して生活の質を画期的に改善する都市再生」だと説明した。

    2019年からは従来のスマートホーム概念から脱し、照明・家電製品が自律的に動作する「インテリジェントスマートホーム」を高度化するプロジェクトが政府主導で始まる。 2020年までに全国のすべての信号に人工知能技術を植え付けることも義務付けることにした。 CCTVに人工知能を植えつけ、自律飛行ドローンでパトロールして犯罪を追跡する技術開発も、2022年までに完了するという目標を定めた。 2022年までに全国の下水道の半分ほどに、モノのインターネット(IoT)を導入するというロードマップも提示された。

    政府はまた向後5年以内に、一般住宅にも人工知能の搭載された電力メーターを100%普及させると発表した。これまではリモートコントロール程度の技術が農水産業に適用されていたが、種まきや収穫・水中建設などの作業もロボットができるように、関連技術の現場普及事業を2022年までに完了するという目標が提示された。

    既存の製造業を第4次産業革命にアップグレードするために、人工知能を搭載した製造ロボットを2019年までに商用化する事業を政府が推進することにした。政府の関係者は、「労働者の能力を増強させ、障害者や女性なども雇用機会を拡大できるものと期待している」とし、「最終的に製造業の概念を生産からサービスに変えて、海外に移転した生産基地が再び戻ってくる復帰を推進する」と述べた。

    金融産業を第4次産業革命で高度化するために、来年から金融革新支援特別法も作られる。各種のフィンテックサービスを規制なしにテストできる環境を作るというものだ。

    ドローンや自律走行車、自律走行船舶などの成長のための10カ年計画も、12月までに整えることにした。これらのための共通の源泉技術と、次世代プラットフォームの開発プロジェクトも来年から始まる。自律走行車部門では、2020年から高速道路でレベル3の自律走行車を商用化する事業を支援することにした。レベル3の自律走行車は、突発的な状況が発生した場合は運転者が介入しなければならないレベルをいう。政府はこのための保険制度と事故による責任配分問題などを解決すると発表した。現代自動車の研究団地のある京畿道華城(ファソン)一帯に、自律走行車のテストベッドを早期に構築するという計画だ。

    ドローン産業を活性化するために、今年から自律ドローンの先導技術を開発することにした。江原道の寧越などの主要拠点ごとに、試験飛行場を2022年までに構築する予定だ。自律走行船の活性化のために5年以内に船舶職員法などの法規を変えて、運航時の乗務定員にとらわれないようにする計画だ。

    2022年までにソフトウェア、人工知能、ビッグデータなどの分野で、核心的人材4万6000人を養成するという計画も明らかにした。このために来年からモノのインターネット(IoT)やロボットなどの新技術に対するトレーニングコースが開設され、スマート製造分野では職務転換教育が実施される。

    急激な産業の変化によって解雇された労働者の再就職の機会を増やすために、雇用保険の適用対象を増やし、離職者の場合は失業給付を保証する内容を強化するなど、関連法の改正を政府が来年から推進する計画だ。

    国策研究機関である情報通信政策研究院(KISDI)は今回の計画にしたがって、インテリジェント型製造ロボットなどの新規売上げが10兆5000億ウォン以上発生すると見たし、これによって少なくとも16万2000人の新規雇用が発生すると予想した。

    今回の対策に対しては、政府の各部処が提示した意見が百貨店式に含まれて、政策の焦点がぼけたという批判も出ている。力点事業にあげられているヘルスケアとスマートシティのほかにも、製造・輸送・ドローン・福祉・エネルギー・環境・金融・物流・安全・農業・防衛・知能情報事業などの各分野が脈絡なく列挙されているからだ。
  • 毎日経済_シン・ヒョンギュ記者/キム・ユンジン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-11-30 17:45:04