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OCIの再跳躍…マレーシアへの投資、半年で回収

  • 国内最大の太陽光発電企業のOCIは最近、財務構造の改善作業と果敢な海外投資の結果、再跳躍を見せている。昨年の第3四半期に四半期ベースで5年来で最大の実績を収めたことに続き、第4四半期にも主力生産製品であり太陽電池の核心原料であるポリシリコンの価格高に支えられ、業績改善を継続する展望だ。 (故)イ・スヨン会長の長男であるイ・ウヒョン社長(写真)が意欲的に買収を決定した、マレーシアのポリシリコン工場が業績改善に大きく寄与しているという分析だ。

    1日の太陽光業界によると12月の第4週、高純度ポリシリコンの価格は5週連続で上昇し、1キログラム当たり17.57ドルを記録した。

    2015年以来で2年9ヶ月ぶりの最高値だ。ポリシリコンの価格高は、中国の太陽光発電企業が高効率太陽電池ウェーハを中心に増設競争を繰り広げ、ポリシリコンの需要が増えたためだ。おりしも世界1~2位を争う独ワッカー・ケミー(Wacker Chemie)社は、米国テネシー州に建てたポリシリコン工場が火災で稼動を一時的に中断して供給不足現象が広がった。

    これとともに、中国政府が環境にやさしいエネルギー政策を前面に出したことで、太陽光発電市場に対する拡大の期待感が高まり、あらかじめポリシリコンを確保しようとする需要まで押し寄せて価格上昇をあおっているという分析だ。

    これに加えて、国内の太陽光メーカーに打撃になりうる米国と中国の貿易制裁の動きも鈍化する兆しを見せており、新政府の環境にやさしいエネルギー政策で再生可能エネルギーに対する関心が大きくなるなど、業況改善の雰囲気が新年にも続く可能性が高くなった。

    このことから、昨年の第3四半期は約5年ぶりに最大の実績を記録して787億ウォンの営業利益を上げたOCIは、昨年第4四半期は6年ぶりに四半期の営業利益1000億ウォン台達成が有力な状況だ。特に昨年4月、イ・ウヒョン社長のマレーシア工場買収は世界的なポリシリコンの需要増加の状況で、業績改善に親孝行役を果たしているという分析だ。電気代がポリシリコンの生産コストの約40%を占めるが、マレーシア工場で生産するポリシリコン製品は、近くの大型水力発電所から手頃な価格で電気の供給を受けて製造するので生産コストが国内より低く、OCIのポリシリコン製品のコスト競争力を高めるところに大きな貢献を果たしているわけだ。

    イ・ウヒョン社長は買収当時、「トクヤママレーシア(Tokuyama Malaysia)ポリシリコン生産工場の買収費用は、新たに工場を建設するよりも半額以下の競争力のある投資」だとし、「マレーシアの現地工場の電力費が韓国の半分以下ということが莫大な利益」だと語った。

    実際にOCIは、昨年の第3四半期と第4四半期に上げた営業利益だけで、工場の買収費用の約2000億ウォンのほとんどを回収することが期待される。太陽光業界の関係者は、「OCIは適期にマレーシアの工場を買収して供給能力を増やし、同時に生産コストを下げる効果を得たことで実績の改善幅が大きくならざるをえない」と説明した。

    太陽光発電業界は長い不況のトンネルをくぐって出てくると予想されたが、イ・ウヒョン社長の果敢な賭けが功を奏したわけだ。 2013年にOCI社長に選任されたイ・ウヒョン社長は、借入金の増加と中国に発する供給過剰によるポリシリコンの価格下落で会社の財務構造が悪化するやいなや、OCIリソースシステムやOCIマテリアルズなどの最も重要な会社を売却し、財務構造の改善作業に拍車をかけたことが最近になって実を結んでいる。
  • [毎日経済_カン・ドゥスン記者] | 入力 2018-01-01 21:37:25