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「モバイル食券」で職場の給食文化変える熱血30代…チョ・ジョンホ

    • ベンディのチョ・ジョンホ代表がスマートフォンで「シックォンテジャン(食券大将)」アプリを示している。 写真提供=ベンディ



    ◆ 「食券大将」ベンディ社のチョ・ジョンホ代表 ◆

    「貸切バスを借りて事業をしてみたらどうだろうか。こうすれば会社員が出勤バスを待つためにあれほど苦労する必要はないだろう」。ソウル市新林洞の「考試村(コシチョン/ワンルームの集まっている街)」の休憩室でニュースを見ていた大学3年生の頭の中に、ビジネスのアイデアが「ピカッ」とひらめいた。その何かに憑かれたように、彼は試験準備を放棄してビジネスに飛び込んだ。

    ベンディのチョ・ジョンホ代表(33)の最初の創業は、考試院(コシウォン/受験生用の貸し部屋)で見たニュースからアイデアを得た「貸切バス事業」だった。 「野心満々で最初の創業に乗り出したが、資本やインフラなどのすべてが不足し、けっきょく何もせずに失敗しました。このようにして私の最初の創業は幕を閉じました」。

    最初のアイデアが失敗に終わったが未練が残った。思うところあって考試村を飛び出しただけに、何か成し遂げなければならないという負けん気が出た。「入試勉強をやめて飛び込んだ2009年、iPhoneが初めて国内に上陸しました。スマートフォンが世界を変えるという気がしましたよ。第二の創業はスマートフォンに関連したものでやってみようと思いました」。

    チョ代表は2011年、地方のレストランをつないでスマートフォンでポイントを獲得できる「スムポイント」事業を開始した。マイレージ概念の「スム」は、ポイント積み立てを通じて小商工人を助けるという考えから始まった。しかしいざとなると小商工人たちは、ポイントよりもすぐさま安定した売り上げの発生するサービスを望んだ。第二の事業も成果を出せなかったところに、ある大規模なゲーム開発会社がチョ代表を訪ねてきた。 「私を訪ねてきた企業は、従業員に社内のカフェやジムなどで使うことができる、一種の福祉バウチャーを支給していました。紙のバウチャーを出したところみるみる管理が難しくなり、モバイルクーポンに変えたかったので私たちの会社に依頼したわけです」。

    これを契機に、チョ代表は新しい分野に目を開くことになった。企業が「紙の食券を携帯に変えたがっている」ということを知ったわけだ。チョ代表はすぐさまオフィス街に走って行った。周辺のレストランに「紙の食券受けつけます」「帳簿取引」などの張り紙が付いていた。ビジネス環境は急激に情報技術(IT)にしたがって切り替わっていたが、会社員の給食市場は依然として紙の食券と食事代帳簿が大半だった。チョ代表はモバイル食券が成功するという直感がした。

    「そうして出荷されたのが食券大将です。食券大将もまた地元のレストランとの提携が非常に重要であるため、スムポイントなどを経て得られた約3年間のローカルビジネスの経験が今でもしっかりした基盤となっています」。

    チョ代表の予想は的中した。多くの企業が従業員の給食問題で悩んでいた。食事代を管理する部門では、毎月食券を作って従業員に配って月末にレストランと精算する業務はたいへんだったからだ。顧客社にとってはベンディの「食券大将」サービスは革命とも同じだった。

    「食券大将の導入後、各顧客社は食費の管理業務が半分以上に減り、食事代のコストも約20%削減されたとする。ある顧客は月に6000万ウォンの食事代の支出があったが、食券大将サービスの導入後は1500万ウォンほど削減したと言います」。

    2014年に初めてサービスを開始した食券大将は着実に成長している。現在、アシアナ航空やハンコックタイヤ、現代オイルバンクなどの大企業を含む全国150社企業・3万5000人あまりの会社員が食券大将を利用する。昨年一年の食事代の取引額は240億ウォンに達する。チョ代表は「今でも企業から問い合わせが続いており、今年は500億ウォンの食事代取引額達成に問題はない」と語る。

    ベンディスの食券大将は食堂ソリューションとして、平昌冬季オリンピックにまで進出した。

    約2万人のボランティアのモバイル給食システム代行事業者に選定された。チョ代表は「五輪が終わる3月末までに、約65万食の食事と45億ウォン規模の食事代取引がモバイル食券を通じて行われるでしょう」と語った。

    2度の失敗の後に第3の創業に成功したチョ代表は先月16日、青瓦台で開かれた中小・ベンチャー企業と小商工人の晩餐の席に招待を受けた。大学生創業者では始めて、失敗を乗り越えて着実に事業を継続する「回復企業」の代表として参加したわけだ。
  • 毎日経済_イ・ヨンウク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2018-02-05 04:22:39