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崔泰源SK会長、社会的価値を日本の財界に説く


    「企業は財務的価値だけでなく、社会的価値の追求も経営の目的としなければならない時代になった」。

    崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長(写真)は7日、東京で「激変の時代を超える経営」というテーマで日本経済新聞が主催した「第20回世界経営者会議」で、企業の社会的価値に対する追求の重要性を強調し、日本企業の参加を要請した。

    崔会長は「デジタル化と超接続時代になって、顧客が企業に対して要求する基準が変わっている」とし、このように強調した。続いて「多くの企業が社会のための活動を行ったが、十分に評価されていないのが現実だ」とし、新たなアプローチが必要だと指摘した。

    崔会長はSKグループで選択している4つの方法論を、新しいアプローチの事例として提示した。

    まず企業が創出した社会的価値を数値化してこれを会計に含める、「ダブルボトムライン(DBL)会計」を通じて数値化する作業が必要だと説明した。これまで企業の社会的活動は投資内容は明確だが、これにより得られる価値の評価が不足したという指摘だ。評価が不確実であることから、社会的価値を育てる事業を継続する動力が不足するわけだ。崔会長は「測定しないと空虚になりうる」とし、「完璧ではないが、いったん導入した後はこれを継続して改善する方策を選んだ」と説明した。

    第二は資産共有だ。崔会長は「個人はすでにウーバーとエアービーアンドーを通じて、共有社会に向けて進んでいるが、企業は認識が不足している」と論評した。続いて「昨年、SKグループが全国のガソリンスタンドを開放することに決めた後は、ライバルであるGSカルテックスと郵便局などが参加して地平が広がった」と紹介した。

    また崔会長は「企業が社会的価値を追求しながら事業に直接乗り出すことが難しい場合は、社会的企業に投資することも検討に値する」と助言した。これとともに「他の企業との連携を推進し、実行力を高めることができる」と、SKグループが推進している「ハッピーアライアンス」を代表的な事例としてあげた。ハッピーアライアンスは企業が連合して、欠食児童に対する弁当支援事業などを行っている。

    崔会長は続く質疑応答で、「社会的価値の追求で短期的な成果では損をすることがありうるが、長期的には企業の持続可能性が高くなる」と主張した。
  • 毎日経済_東京=チョン・ウク特派員 | (C) mk.co.kr | 入力 2018-11-07 19:38:44