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「人間経営」チョ・ジョンホ…メリッツ証券会長

14年間で20倍に大きく 


    「20倍成長」メリッツ火災海上保険とメリッツ総合金融証券という核心子会社をかかえるメリッツ金融持株がこの14年間で編み出した成果だ。 2005年に韓進グループから系列分離される時には、火災や証券を合わせたメリッツの資産は3兆3000億ウォンに過ぎなかった。 2011年の金融持株発足時の資産も12兆ウォンに及ばなかった。存在感のなかったメリッツ金融が、今年6月末には資産58兆4300億ウォンを記録し、業界では無視できない存在に大きくなった。

    韓進グループは創業者とチョ・ジュンフン会長が2002年に他界して、4男1女がそれぞれ会社を持って分割された。兄たちが規模が大きく収益を出す航空・造船・海運などを一つずつ受け継いだこととは異なり、末っ子の趙正鎬(チョ・ヂョンホ)メリッツ金融会長(61)は、グループ内で最も存在感のなかった金融業を継承した。 17年の歳月が経ったいま、韓進重工業を受け継いだ次男の趙南鎬(チョ・ナモ)会長は今年初めに経営権を失った。三男の趙秀鎬(チョ・スホ)会長が受け継いだ韓進海運は2017年に破産した。長男である趙亮鎬(チョ・ヤンホ)会長が承継した大韓航空も家族の 「甲質(ガプチル)」で「ホンヨク(はしか)」を患った後、現在はプライベート・エクイティと経営権紛争をおこしている。

    一方、メリッツ金融は金融業界で恐ろしく躍進している。チョ・ジョンホ会長は2005年に東洋火災(現メリッツ火災)と韓進投資証券(現メリッツ証券)、メリッツ総合金融などを韓進グループから分離して一人立ちを始めた。「万年5位」だったメリッツ火災は現在、長期保険市場で不動の1位だったサムスン火災と先頭をめぐって毎月二転三転の戦いを繰り広げている。わずか10年前までは業界17位だったメリッツ総合金融証券は、最近は業界6位に上がって存在感を誇っている。収益性を示す指標である自己資本利益率(ROE)は両社とも業界1位だ。

    メリッツ金融がこのように飛躍的跳躍を遂げた秘訣として、専門家らは趙会長の「人間経営」をあげる。優れた専門経営者を迎え入れた後、彼らを信じて事業を任せるわけだ。本人は細かい意思決定ではなく、専門経営者が活躍する運動場を作るために力を注ぐ。現在、メリッツ金融は火災のキム・ヨンボム副会長(56)、証券のチェ・フイムン副会長(55)など、二人の核心専門経営者がメリッツ金融持株における自転車の二輪の役割を担当して動いている。

    チョ会長が経営の意思決定を直接行うことは多くない。大規模な投資など大きな問題に限定される。例えば2014年のアイエム投資証券の買収のように、未来を左右する買収・合併(M&A)件が代表的だ。日常的なことは専門経営者の専決規定にしたがって、CEOが責任をもって進行する。何千億ウォンもの投資が事後報告で行われたことも多い。

    チョ会長はふだんから「メリッツは人と文化がすべての会社」という話をひんぱんにする。彼の経営哲学だ。人がすべてである会社であるだけに、彼らが楽しく働けるように、メリッツは確実な補償システムを備えている。昇進年限が別途になく、金融持株内に40代の役員も複数人いる。このためにメリッツ金融ではCEOでもないのに年俸5億ウォンをこえ、公示対象となる従業員を容易に見いだすことができる。今年の上半期にも、2014年にメリッツ火災に迎え入れたときには最年少役員で話題になったキム・ジョンミン資産運用本部長(専務)が10億ウォンに近い成果給を受けた。

    「極端的合理主義」もチョ会長が追求するメリッツ文化の中の一つだ。これは通念や慣行に従わないこととして要約される。 2010~2011年にプロジェクト・ファイナンス(PF)が危険だと市場が認識したときに、メリッツ証券はここに積極的に飛び込んで成長のための基盤を作った。アイエム投資証券も他の証券会社があれこれと理由をつけて嫌っていた物件だったが、これ果敢に買収した。証券会社の営業店を30店舗から4店舗に減らしたことや、メリッツ火災営業網を半分以上に減らしたこともこのような合理主義に基づく結果だ。
  • 毎日経済_イ・スンフン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-10-28 08:10:56