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[コラム] 国の主人

  • 2009年に放送されたMBCの時代劇『善徳女王』をこの前、もう一度見た。1話から全編を見たのではなくて、チャンネルを回していた時に再放送偶然、見たのだ。

    私が見たのは新羅の貴族たちが、米を買い占めて売惜する場面だった。凶作で穀物価格が急騰する隙を狙って、市場に穀物が出たとたん買い入れたため、穀物の価格が天井知らずに上がる。穀物を手に入れられず、家族が何も食べられなくて飢えていた人が我慢できず、穀物商人を殺す事件も起きた。

    後に善徳女王になるトクマンは王室の穀物はもちろん、兵糧米まで市場に出す方法で穀物の値段を抑える。途方もない値段で穀物を買い占めていた貴族たちは大きな打撃を受ける。

    穀物騒動が終わった後、向かい合ったトクマン王女とミシル璽主*。

    トクマンは、数十年間王よりも強力な権力を握って国を統治したミシルに尋ねる。
    「あなたは、賢明です。洞察力もあり、指導力もあります。だから知りたいのです。こんなに立派な指導者がいれば、国が発展して当然ではないですか?真興王(チンフンワン)以降、新羅には発展がありません。なぜですか?」

    *国王の印章である玉璽を管掌する職位。実質権力者という象徴的な意味がある。

    その後、再び顔を合わせたトクマンは、ミシルになぜ新羅が発展しなかったのか、その理由が分かったと言う。ミシルが国の主人ではないからだ。国の主人ではないので、国のためというより、自分のために、自分の側近だけのための夢を見たからだと言う。

    ドラマがだいぶ進んでから、クーデターを起こしたミシルがトクマンの軍隊に反撃され、追い出されるようになる。そして、自分を許そうとするトクマンと単独会談を持つことになる。

    ミシル:泉井郡、道薩城、韓多沙郡 、速含城、ここがどこなのかご存知ですか?
    トクマン:新羅の最南端、最北端、最西端の国境ではないですか?
    ミシル:違います。私の血がまかれた場所です。私の愛する戦友と花郎と兵士を死体も収拾できず埋葬された場所。それが新羅です。新国?主人?あなたに何が分かるんですか?斯多含(サダハム)を慕う思いで新国を慕ってきました。愛してたから欲しかっただけです。
    トクマン:ミシル....
    ミシル:トクマン、あなたは愛していたものを分かち合えるのですか...!

    戦闘が続いている状況で国境を守っていた軍隊が自分の陣営に来ることを防ぎ、ミシルは毒薬を飲んで世を去る。

    なぜ急に、この場面が思い浮かんだのだろうか?
    趙国(チョ・グク)法務部長官をめぐる与野党の対立以外にも、国が両陣営に分かれ、連日デモが続いたからだろうか?

    檀君が韓半島で治世を始めたという建国記念日の10月3日にも数多くの人々がソウルの都心でデモを続けていた。

    彼らの心には国を愛する気持ちがあふれているのだろうか?自分とは考えが違う人を座視できないという憎みだけが、あふれているのだろうか?「国は主人」という気持ちで隊列に参加した人は果たして何人いただろうか、そんな疑問を抱いてドラマのワンシーンが浮かんだようだ。
  • Lim, Chul | 入力 2019-10-03 00:00:00