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韓・精油業界、営業利益「がた落ち」…脱精油を加速

精油各社は事業多角化で勝負 

    • 精油各社の営業利益における石油化学製品の比重


    精油業界の「脱製油」が加速している。世界的な景気低迷で石油製品の需要が減り、さらに原油価格の下落までが重なって本業の精油業が不振を免れずにいる中で、営業利益における非精油部門の石油化学製品の比重がますます高まっている。

    8日の業界によると韓国精油4社は今年の第3四半期、いっせいに実績不振にみまわれた。 GSカルテックスは売上げと営業利益ともに、昨年の第3四半期比でそれぞれ8.8%と49.3%減少した。業界1位のSKイノベーションも前年同期比での売上は17.3%、営業利益は60.5%減に、Sオイルは売上げが13.3%で営業利益は26.9%減少した。現代オイルバンクも営業利益が前年同期比で56.2%減少した。

    業界の関係者は「精製マージンが改善されて第2四半期に比べて実績は少し良くなったがこの程度」だとし、「米・中貿易紛争に需要不振が続き、業況がダウントーン(下落局面)からなかなか抜け出せずにいる」と述べた。精製マージンはガソリンや軽油などの製品から、原油価格と輸送費などを差し引いた費用をいう。一般的に、精製マージンが上がれば製油会社の収益性は改善されるが、今年は需要不振の幅が大きくなり、これを克服できていないものと分析される。

    悪条件の中でも精油業界が第3四半期黒字を維持することができた秘訣は、非精油部門の役割が大きかったことだ。特に原油を用いて製造された石油化学製品が親孝行役を果たしている。

    今年の1~3四半期の精油4社の営業利益における石油化学部門の割合は、GSカルテックスが38.2%、現代オイルバンク50%、Sオイル56%、SKイノベーション60%などで、2016年以来で最も大きな値を記録したことが分かった。精油業界がガソリンや軽油・重油を作って売るというこれまでの事業構造から脱して、プラスチック材料となる石油化学製品の生産を増やしつつ、積極的に事業を多角化した結果だ。

    エスオイルは5兆ウォンを投資して、オレフィン系石油化学製品を昨年末から本格的に生産しており、現代オイルバンクも現代ケミカル工場を増設して、プラスチック原料の生産能力を今後は120万トンから140万トンに増やすという計画だ。これにより、2022年までに石油化学部門で全体の営業利益の半分を収めるという目標を立てた。 GSカルテックスも、既存の「芳香族」事業から抜け出して、麗水第2工場近くの敷地に2兆7000億ウォンを投資して、2021年に商業運転することを目標に年間エチレン70万トンとポリエチレン50万トンを生産できる施設を建設している。

    SKイノベーションはバッテリ事業への進出とともに、先月は仏アルケマ(Arkema)社からポリマー事業を買収し、事業の多角化に乗り出している。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-11-08 19:25:35