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『寄生虫』ドラマに…米HBOが制作

  • ポン・ジュノ監督の仏カンヌ映画祭大賞受賞作『寄生虫』が、米HBO(Home Box Office)のドラマとして製作される見込みだ。

    HBOはドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』と『チェルノブイリ』を作った有名なケーブルチャンネルだ。映画界では今回のニュースは『寄生虫』がアカデミー賞候補に選ばれるために好材料として作用するだろうと期待している。

    10日、『寄生虫』への投資配給会社CJ ENMは「『寄生虫』をHBOのドラマにすることで事実上合意した」とし、「最終サインを残した状態」だと明らかにした。

    この日、米ハリウッドレポーターや英バラエティなどの海外芸能メディアも同じニュースをいっせいに報道した。製作には『バイス』を撮影したアダム・マッケイ監督が参加する。同氏は米国での封切り前に 『寄生虫』を見た後、ソーシャルネットワークサービス(SNS)に「面白くて衝撃的であり、記念碑的」だとし、「これまで資本主義への追従について作られた、最も偉大な映画的発言」だと絶賛した。

    マッケイ監督は自作を通して資本主義の弊害を継続的に批判してきた演出者だ。彼の代表作『ビッグショート』でサブプライム住宅ローン危機を才気あふれる演出で批判した。 CJ ENMの関係者は、「ポン監督とマッケイ監督がドラマ制作について相談していたときにHBOが加勢した」と発表した。ポン監督とCJ ENMは、それぞれ製作者と製作社として名前を上げる。 HBOに単純に版権だけをわたす形ではなく、原作者がリメイクの方向に意見を述べることができるようになったわけだ。演出や詳細なプログラム構成、キャスティングなどはまだ決まっていない。

    昨年5月に『寄生虫』が仏カンヌ映画祭で公開された後、多くの数のコンテンツ制作会社がリメイク作として目をつけてきた。ポン監督もまた同年10月に「『寄生虫』のドラマ制作の問い合わせが米国から入っている」とし、「各キャラクターに対しできなかった話をすることができ、ドラマで構成すると面白そうだ」と語ったことがある。ネットフリックスも『寄生虫』のドラマ化に関心を示したと伝えられた。

    『寄生虫』に向けられた一連の関心は、アカデミー賞にも有利に作用すると観測される。「作品出品と招待」形式で行われる他の映画祭とは異なり、アカデミー賞へのノミネートは映画芸術科学アカデミー(AMPAS)会員の投票で選ばれる。全世界の約8000人で構成されるAMPAS会員の目を引くことが何よりも重要な理由だ。

    HBOがリメイクすることを決定したということは、それ自体で完成度と娯楽性を認められたという意味に解釈される。 HBOは現在、米国の有料ケーブルチャンネルの中では最高の評価を誇る。大衆文化評論家のキム・ホンシク氏は「アカデミーは米国内の反応と認知度を重視するため、このような議論は評点に肯定的な影響を与えるだろう」とし、「アカデミー会員たちは主に映画界の現業にあるので、大衆性と商業性に焦点を合わせて評価する傾向がある」と説明した。

    『寄生虫』のアカデミー最終候補選定するかどうかは、13日(現地時間)に決定される。
  • 毎日経済_パク・チャンヨン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-01-10 17:54:55