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韓自動車産業の「3大マジノ線」…すべて崩壊


    昨年、韓国の自動車生産は生産台数と世界販売台数、そして内国市場における輸入車占有率の3つがともに「マジノ線」から後退した。昨年の韓国の自動車生産は400万台以下に落ちた。世界販売は800万台のラインがくずれたし、国内の輸入車の割合は10%以上もアップし、内需市場にも非常灯が灯った。

    16日に産業通商資源部が発表した「2019年12月国内自動車産業月間動向」によると、昨年の韓国完成車メーカーの国内生産規模は395万1000台で、1年前に比べて1.9%にあたる7万8000台が減少した。年間生産量400万台を切ったのは「世界金融危機」の影響があった2009年以来で10年ぶりだ。

    12月ひと月間の生産量を見ると33万7504台で、前年同月比で5.4%減少した。昨年の完成車の生産不振は韓国GMとルノーサムスンなど、国内自動車メーカーの生産が減ったせいが大きかった。全体的な生産減少量のうちでは韓国GMとルノーサムスンが92.6%を占めた。昨年の韓国GMの生産台数は7万台で、前年の10万7000台よりも34.5%減少した。ルノーサムスンは41万台を生産したが、前年の44万5000台よりも7.9%減少した。

    昨年は完成車メーカーの労使対立が、生産量減少に直接的な影響を及ぼした。

    韓国GMは一昨年の群山工場閉鎖事態以後、2019年の賃金・団体協約交渉をめぐって長期間葛藤を経験し、昨年の8月には労組が一ヶ月以上の部分・全面ストに突入した。ルノーサムスンは2018年の賃金団体協議交渉を理由に2018年10月から昨年5月までに計312時間の全面・部分ストを繰り返した。労使は共存協約を締結したが、先月20日には労組が再び賃金団体協議関連で部分ストに突入するなど、ストライキが長期化する様相だ。さらに、昨年末には起亜自動車もストライキによって、12月ひと月間の生産量は1万6000台以上も減少した。

    昨年、国内の5社自動車メーカーが国内と国外の市場で販売した規模は792万812台で、800万台のラインが崩れた。 2015年に頂点をきわめた901万1240台に比べ、12.1%の109万428台が減少した。この期間の国内販売は小幅で減少して5万台レベルにとどまり、国外市場での不振が減少の主な原因と考えられている。

    最も大きな市場である中国での韓国車の販売シェアは、2015年の7.9%から昨年(1~11月の累積平均)は4.5%に急減した。米国市場でも前年に比べて0.2%ポイント落ちた7.8%を記録した。ヨーロッパだけが6.8%を維持したが、これも米国系企業であるGMが撤退して生じた反射利益であり、好実績を収めたとみることは難しい。

    輸出で苦労する中で、内需市場でも国内自動車企業の成績表は暗い。国土交通部によると、全国内登録車台数のうちの国産車は2126万台で89.8%のシェアを、輸入車は241万台で10.2%のシェアを記録した。輸入車のシェアは2009年の2.5%から2014年に5.5%、2017年8.4%、2018年9.4%と着実に増加しているが、今回初めて10%台を超えた。

    ただし昨年の輸入車販売台数は下落したが、これは日本製品に対する不買運動の影響が功を奏した。日本車は19%減の3万6661台の販売を記録した。トヨタが1万611台で36.7%減少し、ギリギリで1万台のラインを守った。日産は3049台で前年よりも39.7%急減し、インフィニティは2000台減少した。ただし1000万ウォン前後の大幅割引き攻勢で、昨年12月の販売はトヨタは前月よりも69.6%増の1323台を販売した。

    国内自動車業界の輸出台数は減少したが、輸出額は4年ぶりに最高値を記録する肯定的な信号がとらえられた。比較的高価なエコカーとスポーツ用多目的車(SUV)が国外の市場で歴代最大規模で売れた結果だ。 SUVの輸出台数は6.3%増の147万6000台で、歴代で最も多かった。世界的な環境規制によってハイブリッド車、電気自動車、水素自動車などのエコカーの輸出も25万9000台で31.7%増加したがこれも過去最大記録だ。
  • 毎日経済_キム・テジュン記者/オ・チャンヂョン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-01-16 18:09:12