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数字経済 > 経済 > ウォン安ドル高で進退両難 「1ドル当たり1500ウォンも覚悟せよ」
米ドルに対するウォン相場が連日、途方もなく崩れ落ち、為替当局は進退両難に陥った。当局が外国為替市場安定のための措置を連日出しているが、全世界的なドル高現象の前に百薬が無効な状況だ。このような中で韓国の高い家計負債水準により韓国銀行が米国連邦準備制度(FED)ほど基準金利を攻撃的に引き上げられないという展望が広がり、ウォン安がさらに激しくなっているという分析だ。専門家たちは韓米基準金利の格差が広がるのと共に韓国の貿易収支赤字まで累積すれば1ドル=1500ウォンまでウォン安が進みかねないと警告している。
実際26日、ソウル外国為替市場で1ドル当たりのウォン相場は前営業日終値(1409.3ウォン)比22ウォン安の1431.3ウォンで取引を終えた。1ドル当たりのウォン相場が取引中1430ウォン以下に下がったのはグローバル金融危機当時の2009年3月16日以降、約13年6か月ぶりのことだ。
米国連邦準備制度が11月の連邦公開市場委員会(FOMC)で基準金利を0.75%引き上げる可能性も提起されている中、韓国銀行が金利引き上げに消極的に対処し外国為替市場の不安が加重されているという指摘も出ている。25日、秋慶鎬(チュ・ギョンホ)経済副総理兼企画財政部長官の発言は韓国銀行が大規模金利引き上げに踏み出せないという解釈を生み、26日の外国為替市場にも影響を与えた。秋副総理は「物価を安定させるためには金利を引き上げなければならないという声があるが、景気と債務者の負担が大きくなることを考慮しなければならない」として金利引き上げに慎重でなければならないという立場を明らかにした。
延世(ヨンセ)大学経済学科のソン・テユン教授は「韓国の通貨当局が年末まで基準金利を急激に引き上げないだろうという期待が市場に反映され外国為替市場の不安として作用している」として「現在の為替レートは深刻な危機水準であり物価と金融市場の不安を招く恐れがある」と指摘した。
専門家たちは、米国連邦準備制度の基準金利引き上げが急激になるのと共に韓国の景気がさらに悪化すれば、ウォン安ドル高が進む可能性があると見通した。ムン研究員は「危機を伴う沈滞が発生すればドル当たりのウォン価格は1500ウォンまで下がる恐れがある」と展望した。