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SKバイオテック、「10回の作業を一度に」医薬品原料の生産力量拡大


  • SKバイオテック、「10回の作業を一度に」医薬品原料の生産力量拡大
  • 海外メーカーに送る製品(原料医薬品)を包装するSKバイオテックの職員たち。[写真提供=SKバイオテック]

固く閉ざされた灰色のドアを開けると製薬・バイオ業者の治療剤原料が大人の体より大きい円筒形の容器に入れられ山積みになっていた。容器が載せられた赤いデッキ(deck)ごとにバーコードが付着され、どの会社のどの原料がどれだけ保存されているかが大きく書かれていた。

SKバイオテックは糖尿病・逆流性食道炎など各種治療剤に入る原料医薬品を作る会社だ。したがって、原料の品質維持と検証が行われる原料保管所が非常に重要な役割を担う。記者を案内したSKバイオテックの関係者は「低温で保管しなければならない原料は3階の冷凍・冷蔵保管所(2~8度)に別に保存する」として「温度に合わせて保管された原料は分析を経た後、品質に問題がなければ医薬品として製造されるために工場に移される」と説明した。

第1工場3階のウェアハウスを過ぎて到着した4階は進入手続きが非常に厳しかった。衛生管理のために防塵服、防塵靴、防塵キャップを2重ずつ重ね着しなければならないうえに外部の空気を遮断する空気遮断システム「エアロック」を数回遅い足取りで通過しなければならなかった。

そのように近づいたモジュールには1階設備にまで連結された大きな銀色で円筒形の回分式反応器が置かれていた。回分式反応器の蓋を開けて固体・液体・気体形態原料を入れると、その原料が配管を通って1階まで降りてきて化学反応を起こす方式だ。SKバイオテックの関係者は「1階に降りてきた原料は固体と液体が共存する形になる」として「作業者が該当原料を乾燥し顧客が望む形でオーダーメード式包装をする」と話した。会社側によると、世宗(セジョン)工場の競争力は連続工程技術と高い品質管理能力だ。一般工場が製品1トンを作るためには100キログラムずつ分けて10回作業をしなければならないならば、同社の連続工程技術はワンストップで医薬品生産を可能にする。工程ごとに途切れることなく製品生産が可能なので費用と生産性、品質、安全性に優れ廃棄物の排出量も大幅に減る。

SKバイオテックのオム・ムヨン生産部門長は「糖尿病の治療剤、逆流性食道炎の治療剤の核心となる原料医薬品を重点的に生産し血栓症の治療剤、抗ウイルス剤、心血管の治療剤、各種抗がん剤など原料医薬品も受注している」と明らかにした。発注契約された業者数は非公開だが99%が海外業者だという。顧客のうち65%が米国、30%ほどが欧州で韓国工場で生産されたほとんどの製品は米国、欧州、日本などに輸出される。

現在、SKバイオテック世宗工場は8万3700平方メートルの規模を誇る。殺到する海外発注に応えるため562億ウォンをかけて2年にわたってモジュール3を増設した末、従来の100トン規模から150トン規模に至る高付加価値原料医薬品を毎年生産可能な水準にした。SKバイオテックは昨年約1500億ウォンから今年約2200億ウォンに年間売上が1.5倍以上増えるものと展望する。

SKファームテコの韓国子会社としてSKバイオテック世宗工場はモジュール1・モジュール2で構成された第1工場とモジュール3・モジュール4で構成された第2工場に分かれる。

SKバイオテックのファン・グンジュ代表は「来年下半期にはモジュール4竣工を完了し生産力量を200トン以上に拡大していく」と強調した。
  • 毎日経済 | 世宗=キム・シギュン記者
  • 入力 2022-10-04 17:24:32




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