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数字経済 > 経済 > 隠れた家計負債1000兆ウォンに迫る 高金利のなか韓国経済の時限爆弾
基準金利が10年ぶりに3%台に進入し借金の負担に苦しむ脆弱世帯崩壊の懸念が高まった中で、家計負債の統計から抜けた隠れた負債が1000兆ウォンに迫ることが調査で分かった。
17日、毎日経済と韓国経済研究院がソウル大学のキム・セジク教授チームの「韓国の伝貰(賃貸契約時にまとまった保証金を払うことで月々の家賃を支払う必要がない賃貸システム)金融と家計負債規模」論文モデルを活用して分析した結果、政府統計に含まれていない家計負債が995兆8000億ウォンさらにあると推算された。
伝貰保証金が1000兆ウォンに迫るのは事実上今回が初めてだ。伝貰保証金は家主が借家人からお金を受け取り、賃貸借契約が終わる時点で返さなければならないため、厳然たる負債だ。だが、金融機関を通さずに個人同士で取引する私的金融という理由で韓国銀行や統計庁が作成する家計負債統計からは抜けており、通常「影負債」と呼ばれる。
銀行圏の融資は住宅価格の20~70%に制限される反面、伝貰保証金は普通住宅価格比50~80%に達するうえに限度もない。金融圏の融資より危険性はさらに大きいが、当局の監視網では把握さえできないのだ。
さらに大きな問題は家計負債が史上最高水準まで増え韓国経済の雷管になった中、伝貰保証金の危険性まで加重されているという点だ。同日、国際決済銀行(BIS)によると昨年、韓国の家計負債は2191兆6000億ウォン(資金循環統計基準)で、史上初めて2000兆ウォンを突破した。今年第1四半期は2213兆7000億ウォンで負債がさらに増えた。隠れている負債である伝貰保証金まで加えれば、昨年の総家計負債は3187兆4000億ウォンで、3000兆ウォンをはるかに超える。家計負債が昨年の名目国内総生産(GDP・2071兆5000億ウォン)より53.9%も多いわけだ。