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カルチャー > カルチャー > 韓国でシャインマスカットに続きルビーロマンが話題「日本にロイヤリティ払う必要なし」
見事な黄緑色に口いっぱいに甘い香りが広がるシャインマスカットが旬を迎えて人気を集めている。スイカ、桃、巨峰などを抜いて「夏の果物の王」となったのに続いて、韓国農家の主力輸出品に浮上した。
ところが、国内外でシャインマスカットの人気が大きくなるほどに不満を隠せない国がある。まさに日本だ。韓国で初めて出荷され販売されたプレミアムブドウ「ルビーロマン」についても同様だ。
理由は他でもない。2つの果物すべて日本が開発した品種だからだ。日本経済新聞など現地メディアでは最近、日本が元祖の果物の品種が韓国農家の主力輸出品として注目されると「日本産の果物の品種の海外流出が深刻だ」という報道を相次いで出している。
シャインマスカット[写真:SSGドットコム]
皮ごと食べる種なしのマスカットであるシャインマスカットは、日本の国立農業研究開発法人が1988年から開発し、2006年に日本で正式登録された果物だ。数十年に渡って品種改良をした結果、シャインマスカットの糖度は一般のキャンベルぶどうより4度から5度高い18ブリックス(Brix)前後に達する。
これにより、一般的なブドウに比べて3倍から4倍高価な1キロあたり2~3万ウォン程度で販売される。韓国のある一流ホテルではシャインマスカット5房を入れたかき氷を一皿9万8000ウォンで販売中だが、高いほどによく売れる雰囲気だ。
韓国内にシャシンマスカットの種子が入ってきたのは2006年だ。栽培期間を経た韓国産シャインマスカットが本格的に市場に流通された年は2014年だ。以降、国内外で品質を認められた韓国産シャインマスカットは中国、ベトナム、香港、アメリカなどに輸出されている。
韓国の農林畜産食品部によると昨年のブドウ輸出額は3100万ドルを記録し、歴代最大額を記録した。全体のブドウの輸出額の88.7%をシャインマスカットが占めた。
日本はこのような状況が気に入らない。自分たちが開発したシャインマスカットについて、韓国からロイヤリティを一銭も受けとっていないからだ。
日本は最初からシャインマスカットの輸出を念頭に置いておらず、海外で品種出願をしていなかった。そうするうちに登録期限である2012年を越えた。
日本の法規上、農産物の海外品種登録は自国登録後6年以内にするように規定されている。海外品種登録期限を逃した日本は韓国からシャインマスカットのロイヤリティを徴収する権利を失った。
世界で最も高価なブドウとして有名なルビーロマンも同様だ。ルビーロマンは日本の石川県で14年かけて開発された高級ブドウであるが、海外での品種出願を行っておらず、ロイヤリティも受けることができない。
赤色のぶどうがルビーロマン[写真:新世界百貨店]
ブドウ一粒の直径が3センチに達する、ピンポン球ほどの大きさを誇るルビーロマンは種なしの赤ぶどうだ。最近、韓国のデパートの一部店舗でのみ限定販売された。
忠清北道沃川(オクチョン)郡のある農家で生産されたルビーロマンの価格は100グラムあたり約8000ウォン程度で、ひと房が8~9万ウォン前後に達する。高価な果物だがシャインマスカットの後を継ぐプレミアムブドウとして関心を集めている。
韓国の農村振興庁の関係者は「シャインマスカットとルビーロマンすべて日本で最初に開発されたブドウ種子なのは事実だ」とし「しかし両方のブドウを日本の農家が韓国に海外品種出願を行っておらず、(国内農家で)日本にロイヤリティを支払う必要はない」と伝えた。