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カルチャー > カルチャー > キム・ヨナ、ドーピング問題に女王らしい一言「選手の努力と夢は公平で大切」
キム・ヨナ、MKスポーツDB
「Athlete who violates doping cannot compete in the game. This principle must be observed without exception. All players' efforts and dreams are equally precious(ドーピング規定に違反した選手は競技に出場できない。この原則には例外があってはならない。すべての選手の努力と夢は公平で大切に考えなければならない。)」
「フィギュアスケートの女王」キム・ヨナ(32)が自身のソーシャルネットワークサービス(SNS)に投稿したコメントだ。キム・ヨナは誰だとは言わなかった。「ドーピング」という言葉だけでも誰か分かるからだ。
2022北京五輪のフィギュアスケート女子シングル出場の機会を得たカミラ・ワリエワ(16・ROC)のことだ。
スポーツ仲裁裁判所(CAS)は14日、ドーピング違反通知を受けたロシア半島ドーピング機構(RUSADA)がワリエワの懲戒を撤回したことと関連して、国際オリンピック委員会(IOC)、世界反ドーピング機構(WADA)、国際氷上競技連盟(ISU)が提起した異議申請を棄却した。
CASの決定により、ワリエワは15日、フィギュアのショートプログラムに出場できることになった。
ワリエワは去る7日、ROCの同僚と共に出場したフィギュア団体戦で金メダルを獲得した。しかし、IOCが「8日に予定されていたフィギュア団体戦の授賞式を法的問題で延期した」と発表し、ドーピング違反事実が明らかになった。
ワリエワは昨年12月25日、ロシア選手権大会の際に提出した尿サンプルから禁止薬物成分であるトリメタジジンが検出されたという通知を今月の8日に受け取った。
トリメタジジンは狭心症の治療薬だ。血流量を増やして持久力の増進に役立つ興奮剤としても使用される。WADAは2014年に禁止薬物として指定した。
公正性を損なったワリエワをすぐ退出させるべきだという世論にも、CASはワリエワに「回復できない被害」を与えられないと出場を承認した。
判定が問題視されて物議になっても、公平な勝負を重要に考えたキム・ヨナがCASの決定に疑問を投げかけたわけだ。
キム・ヨナは2014年、ソチ冬季五輪で女王らしい幻想的な滑りを披露したが、釈然としない判定で金メダルを逃した。アデリナ・ソトニコワ(ロシア)が金メダルを取った。
外国メディアは「審判がキム・ヨナの金メダルを盗んだ」という報道を続けた。ソトニコワはオリンピック後、負傷を言い訳に国際大会出場を忌避した。禁止薬物の服用疑惑も噂された。
キム・ヨナは当時、審判の判定に言及しなかった。銀メダルに満足すると話した。
記者会見でも「私よりも切実な人に金メダルをあげたと考えようと母と話した」と明らかにした。
自分をめぐっておきた判定物議にも女王らしい品位を見せたキム・ヨナは、公平性を毀損したドーピング問題に女王の威厳を感じさせるメッセージを投げかけた。