トップ >
テクノロジー > IT・科学 > GYGエレベーター、PM2.5除去可能なエアシャワーエレベーターを下半期に発売
韓国のエレベーターメーカーであるGYGエレベーター(代表イ・グムギ)は18日、竜巻を起こし乗客の体についたPM2.5を完璧に除去する「エアシャワーエレベーター」の開発を終え今年下半期に発売する予定だと明らかにした。
エアシャワールームはもともと半導体のクリーンルーム、医療施設などクリーンな空間に入る前に衣服や靴についたほこりを高速(25㎧以上)の風で取り除く装置だ。最近、新型コロナウイルス感染症により空気の質に対する社会的関心が高まり、一部のデパートやマンションでは出入口にエアシャワー装備を設置して出入りする人の体に付いている異物や粒子状物質を取り除くようにしている。問題は建物ごとにこのような装備を設置するためには建物の構造を変えなければならず費用が高いという点だ。
GYGエレベーターのイ・グムギ代表は、エレベーター空間を活用すれば、このような煩わしさを一気に減らすことができるという点に注目した。イ代表は「現在、市中に「クリーンルームエレベーター」という名前のいわゆる清浄エレベーターが市販されているが、エレベーター内部で直進する風を利用するため乗客の体のあちこちについたほこりを完璧に除去することは難しい」とし、「エアシャワーエレベーターはエレベーターの天井に送風口が複数設置されており、内部に竜巻を吹き込むため乗客の体をきれいにすることができる」と説明した。
2020年から関連技術の開発に着手してきたGYGエレベーターは昨年、エアシャワーエレベーターで特許権を取得した。ここに空気清浄と殺菌・脱臭機能を追加し、エレベーター内部の空気の汚染度と浄化状態をデジタル数値で時々刻々確認できるようにした。
エアシャワーエレベーターは新たに設置されるエレベーターだけでなく、既存に運行中のエレベーターにも設置が可能だ。韓国国内だけでも年間5万台規模の新規(老朽交換を含む)エレベーターに加え、現在運行中のエレベーター約79万3000台にもエアシャワー機能を搭載できるという話だ。GYGエレベーターは国内エレベーター市場で大手企業の後に続いて5位に名を連ねている唯一の中小企業だ。エレベーターの頭脳とも言える制御盤と巻上機(エレベーター本体を巻き上げる機械)などをすべて自社生産する。特に中小企業としては唯一、速度が毎分210メートルの超高速制御盤を自主開発し、政府大田(テジョン)庁舎のエレベーター交替工事46台を全量生産・供給した経緯がある。