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コラム > オピニオン > 【韓国コラム】ある優しい中国人小学生
「優しい中国人小学生」というタイトルでコミュニティに掲載された動画だ。子どもたちの行動に感動した中国公安が紹介した映像を掲載したようだ。
映像を見た時は、ただ満足していた。しかしコメントを見て気分が悪くなってしまった。
これがなぜ本当なんだ。
なぜ本当に優しいの?
なぜだ?
温度がぐんと上がって下がった。
いつ優しくなるのかずっと見てたのに…。
いつ落ちるんだ。
2人のうち1人が押すと思ったけど違ったwww
期待したのと違う。
何で落ちないの?釣り記事だ。
コメントのかなりの数がこのようなレベルだった。
「どうして穴に落ちて優しくなるんじゃないの?」
みんなが、このシーンを期待して見てたのだ。上のコメントには「共感する」というコメントが下に続いた。
それでも幸いなのは「推薦」が「非推薦」より20倍も多かったという点だ。しかし問題は静かな多数が世論を主導できないということにある。
「ここにコメントを残した人の大多数よりは偉い小学生だね」
最後に書かれたコメントは最後まで読んだ人だけが見ることができる。
この映像を見た後、ずいぶん前に読んだ台湾企業家の自叙伝の一部分が思い出された。本のタイトルや著者の名前、主人公の名前をすべて忘れたが、 盲目の乞食と狂った女性の間に生まれた乞食が企業を興すのに成功したそんな内容だった。
著者は、父から褒められた記憶を思い浮かべる。4歳の頃、物乞いをしに行くために一晩中道を歩いた後、褒められたそうだ。そして暗い夜道で水たまりに落ちた時、盲目の父が水たまりがある部分に印をつけておくように言ったので周りに石を置いておいたことも書かれていた。
目は見えないが心は広く開いている盲目の父親。著者の成功は、そのような遺伝子の力かもしれないと本を読みながら感じた。
前の人の行動が後の人に影響を与える。だから心配になるのだ。
小学生の美談を嬉しそうに眺めず、いや美談では満足できない行跡に相次いで加わる行動が、この時代のネットユーザーの姿なのだろうか。
余計な心配であってほしい。
- Lim, Chul
- 入力 2022-01-22 00:00:00