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【韓国コラム】防疫パス (ワクチン接種証明・PCR 検査陰性証明)


  • 【韓国コラム】防疫パス (ワクチン接種証明・PCR 検査陰性証明)
1月末、慶尚北道(キョンサンプクト)安東市(アンドンシ)の出来事だ。

写真を見れば分かるだろうが居酒屋には若い男女が大勢いる。テーブルに上がって歌って踊る女性たちが見える。卒業を控えた高校3年生だそうだ。

肖像権のせいで確実に写真で区別することは難しいが、ほとんどのマスクは犬に与えてしまったようだ。この時局にマスクもしないまま一緒に集まって歌ったり踊ったりしながら、お酒を飲むなんて。当てにするものがあったのだろう。

そうだ、当てにするものがあった。居酒屋に集まった学生皆がワクチンを打っていた。居酒屋に集まった学生の中でワクチンを接種していない人は1人もいなかった。2回目の接種を受けた生徒が48名、ブースターショットという3回目の接種を終えた人が 73 名だった。みんながワクチンを接種したという、いわゆる「防疫パス」をして入場したため安心して楽しい時間を過ごしたわけだ。

そして新型コロナウイルスの変異株オミクロンに感染した。若いうえにワクチンまで打っているので、オミクロンに感染しても症状は重くないだろう。ただ喉が痛くて咳が出る風邪同様の症状を見せてから回復するかもしれない。

居酒屋に行きオミクロンに感染しワクチンを打っていない家族に伝染させた学生がいるが、未接種の感染者が少し心配だ。ワクチンの効能を信頼しすぎたために起きたことだ。

最近、韓国では防疫パスは多重利用施設の出入証のように活用されている。ワクチンを打っていない人が同行者と一緒に飲食店で食事をするためにはPCR検査で陰性確認を受ける必要がある。

韓国保健当局が防疫パスの目的に掲げた理由は未接種者の保護と未接種者からの新型コロナウイルスの感染拡散を防ぐということだ。2つのうち、未接種者保護の目的の方が大きいというのが保健当局の説明だ。実際、ワクチンの副作用を嫌ってワクチンを打たずに自ら健康を守ろうとする人にも、ワクチンの注射を受けさせようとする意図がうかがえる。

しかし、全国民がワクチンを接種して防疫パス自体が形骸化した後、安東のような事態が発生した場合、どうすればいいのだろうか。

この問いに対してはっきりと答えるのは簡単ではない。保健当局の関係者や著名な医学博士も「それでもワクチンを打ったほうが…」程度がすべてだ。
  • Lim, Chul
  • 入力 2022-01-29 00:00:00




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