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コラム > FOCUS > ウォール街、原材料価格の暴騰を警告…「韓・日の被害大きい」
◆ 露、ウクライナを電撃侵攻 ◆
ロシアのウクライナ侵攻ニュースで、国際原油価格が8年ぶりにバレル当たり100ドルを突破した。 24日(現地時間)のブルームバーグによると、国際油価のベンチマークである北海ブレント油の先物価格がこの日、場の中でバレル当たり102.08ドルを記録した。国際原油価格がバレル当たり100ドルを超えたのは、2014年9月以降で初めてだ。
ブレント油の価格はウラジミール・プーチン大統領がウクライナ東部のドンバス地域で軍事作戦を遂行することを決定したという報道が出てから5%以上急騰した。この日、西部テキサス産原油(WTI)の先物もバレル当たり4ドル以上跳ね上がって96ドルを突破し、2014年以来で最高値を記録した。
原油価格が急騰したのは米国や欧州など、西方の対ロ制裁強化がロシアの原油輸出の難航につながり、需給の圧迫が予想されるためだ。専門家らはロシアとウクライナの衝突が長期化する場合、世界中の商品市場の衝撃は避けられないと予想している。
ナショナルオーストラリア銀行(NAB)のアナリストであるタパス・ストリックランド氏は、AFP通信に「ヨーロッパだけでなく世界の原材料供給に衝撃を与えるだろう」とし、「ロシアとウクライナ両国ともに商品市場で重要な国」だと説明した。 JPモーガンは報告書を通じて「ウクライナをめぐる緊張で、国際原油価格は第2四半期に110ドルになるだろう」と展望した。
ブルームバーグによると、ロシアは世界に石油を供給する主要エネルギー国だ。ヨーロッパの石油の約4分の1とガスの約3分の1がロシアから供給されている。
投資銀行のゴールドマンサックスはウクライナ危機でエネルギーなど商品価格の「スーパースパイク」(大暴騰)が来ると警告したと、ヤフーファイナンスが伝えた。ゴールドマンサックスのグローバル商品研究責任者であるジェフリー・カリー 氏は、「国際原油価格が100ドルを超えて150ドルを突破しても驚かないだろう」とし、「原油価格だけでなく、すべての原材料価格が上昇する」と語った。
これと関連し、サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)は「各種原材料価格が上昇すれば、世界製造業の基地であるアジア諸国が最も大きな被害を被る」とし、「そのうちで原材料を輸入に依存する韓国と日本が最も大きな被害国になるだろう」と見通した。
韓国と日本の中では対ロ制裁でさらに積極的な日本が、より大きな打撃を受けるだろうとSCMPは見通した。
原油価格の急騰が現実化すると、米国・日本・豪州が戦略備蓄油(SPR)の放出を準備していると、ブルームバーグ・ロイター通信などが23日(現地時間)報道した。ブルームバーグは消息筋の言葉を引用し、ジョー・バイデン米国政府は国際原油価格を鎮静化させるために戦略備蓄油の放出を考慮しており、放出時期と規模に対するモデリング作業も進行中だと伝えた。