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コラム > 人物 > 「ワンダーウォール」…韓国アーティストの秘密を紹介
「直接ハ・ジョンウさんに30回以上も会って、出演してほしいと説得しました。知人の紹介で顔だけ知っていた間柄でしたが私の情熱が通じたのか、ついに一度一緒にやってみようと言いました」。
アーティストコンテンツ・コマースプラットフォーム「ワンダーウォール」を作ったノーマスのキム・ヨンジュン代表(33)は17日、毎日経済新聞とのインタビューで「俳優や歌手のようなアーティストたちは単に金になるからと一緒に働くわけではない」とし、「初のアーティストとして、ハ・ジョンウ氏のようなスターと困難なく交渉をしたのもワンダーウォールのブランドバリューを高めるためだった」と明らかにした。
Kコンテンツが世界中で人気を集め、エンターテインメント分野でアーティストの知的財産権(IP)を活用したビジネスが急速に拡大している。音楽と映像などのコンテンツはもちろん、アーティストが直接制作に参加したグッズまで事業領域は多様だ。キム代表が率いるノーマスは最近、国内エンターIP分野でだんぜん目立つスタートアップだ。 2019年にノーマスがリリースしたプラットフォーム「ワンダーウォール」は、音楽と演技や写真そして美術などの多様な領域のアーティスト200人あまりが自分だけのノウハウと実際の作業過程を映像で公開する「アートクラス」を提供する。
「アートクラス」の映像は大きく△ミュージック、△フィルム(演技)&フォト、△クリエイティビティ(美術、料理、ファッションなど)の3つのカテゴリーに分けられる。あるアーティストの映像のみを視聴できる購読権は年10万~19万ウォン、あるカテゴリーのすべての映像を視聴できる購読費用は年25万ウォン水準で、現在の総累積会員数は17万人を超えた。アートクラスが人気を得たことで、昨年ノーマスは売上高約90億ウォンを記録した。これは前年(約15億ウォン)に比べて6倍ほど急騰したものだ。潜在力を認められて昨年5月、トゥナムなどから100億ウォン規模の投資を誘致した。
現在、ワンダーウォールのアートクラスにはハ・ジョンウのほかにも俳優ファン・ジョンミン、ラッパーのギリボーイ、歌手チャン・ヒョク(AKMU)、ミュージカル俳優のカイ(KAI)など、国内トップアーティストたちの映像が上がっている。キム代表は「ハ・ジョンウ氏の映像は国民俳優に生まれ変わった自分だけの演技哲学と作品館などが、1編当たり30分の合計13部作のコンテンツとして収められている」と説明した。
ワンダーウォールは映像コンテンツの他に、コマース事業と公演企画事業まで提供する総合IPプラットフォームだ。アーティストとコラボレーション(コラボレーション)したグッズをオン・オフラインで販売する「アートラップパッケージ」、自社ブランド(PB)ファッション商品である「ワンダーウォールエディション」、公演企画ビジネスである「ワンダーウォールステージ」などの多様なサービスを提供する。キム代表は「2020年にラッパーのギリボーイとのコラボレーション製品を皮切りに、アーティストが直接参加して企画した商品を販売している」とし、「服や帽子のようなファッション衣類から工芸品や生活用品まで多様だ」と紹介した。
企画会社が映像やグッズを自ら製作せずにワンダーウォールに任せるのはコストと効率性のためだ。キム代表は「SMやハイブのような大手企画会社の場合、映像制作やグッズなどの事業は子会社を立てて独自に進めれば良いけれど、中小の企画会社は人材とコスト問題のために難しい」とし、「ワンダーウォールはアートクラスの映像制作はもちろん、アーティスト関連の製品企画から生産・販売・物流・CSなどまですべてに責任があるため、中小企画会社の立場では一度契約すればすべてのIPに関連する事業を手軽に進めることができる」と説明した。
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