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サムスンSDI、米国の電気自動車・ESSバッテリー市場を積極攻略


    第1四半期における歴代最大の売上げを塗り替えたサムスンSDIは、静かだが積極的な動きでバッテリー市場でのシェア拡大に乗り出している。特に米国では電気自動車とエネルギー貯蔵装置(ESS)市場の攻略に乗り出し、円筒形バッテリーと角型バッテリーの両方で急速な成長が予告されている。

    12日の業界によると、サムスンSDIは米国の電気自動車メーカーに円筒形バッテリーを供給する協議に乗り出している。今年初めに第2のテスラと呼ばれる米国電気自動車のスタートアップ「リビアン(Rivian)」に円筒形バッテリーの供給の事実が伝えられた後、追加の契約に対する期待感が高まっている。

    サムスンSDIの関係者は「複数の顧客と電気自動車への供給プロジェクトを準備している」とし、「特に円筒形バッテリー全体のうちで電気自動車プロジェクトの売上げの割合は、今年の一桁から来年には二桁に拡大するだろう」と語った。サムスンSDIは来年、米国市場への進出を控えているベトナムのビンファスト(VinFast)製電気自動車にも円筒形バッテリーを供給することが分かった。ビンファストは米国で電気自動車2モデルを公開し、年間4万台以上を販売する計画だ。

    サムスンSDIは第1四半期における歴代最大の売上げを塗り替えつつ実績改善に乗り出している。第1四半期はオフシーズンであるだけに、昨年の第4四半期との比較での実績は少し落ちるが、第2四半期から迅速な改善が期待される。特にバッテリー部門の成長がすばやいという見通しが出ている。円筒形と角形のバッテリーが拡大しているからだ。

    サムスンSDIの円筒形バッテリーは、電動工具中心から電気自動車へ適用範囲が追加された。中国の電気自動車スタートアップの一部と電気自動車用円筒形バッテリーの受注契約を行ったことはあるが、量は微々たるものだった。しかしアマゾンから10万台の配送用の電気自動車バンの注文を完了したリビアンにバッテリーを供給することになり、今年のサムスンSDIの電気自動車用円筒形バッテリーの生産量はすばやく増加すると期待される。

    業界によると、無線機や電動工具などに搭載されている円筒形バッテリー市場は、昨年のコロナ19事態にもかかわらず2019年比で10%以上も成長したことが分かった。バッテリー業界を中心にサムスンSDIは今年、円筒形バッテリーの生産設備の増設に関連した投資を断行するだろうと占う理由だ。

    BMWを中心に供給していた電気自動車用角形バッテリーも、最近はESSへの適用が急速に増える傾向にある。 ESS市場でのサムスンSDIのシェアは抜きんでている。 SNEリサーチによると、2019年の世界ESS市場でサムスンSDIは3.8GWh(ギガワット時)を設置し、シェア35%で1位を占めた。昨年も6.2GWhを記録してシェアを引き上げ、今年も9.3GWhで世界市場の占有率32%台を記録するものと見られる。

    サムスンSDIは今年、米国のESS市場を集中攻略している。米国政府は今年の初めからESSを設置する事業者を対象にした「投資税額控除(ITC/Investment Tax Credit)」をこれまでの20%から26%に拡大した。 ESSを設置する事業者が100万ウォンを投資したとき、政府が支援する補助金が20万ウォンから26万ウォンに拡大されることを意味する。

    米国のESSに対する税額控除は昨年の26%から今年は20%、来年は10%に段階的に縮小される予定だったが、ジョー・バイデン大統領の当選後に親環境エネルギーに対する全面的な投資を決定し、これまでの26%の税額控除率が来年まで維持されることになった。またサムスンSDIは昨年の第4四半期から、米テスラにESSバッテリーの供給を開始した。テスラの第1四半期のESS設置量は445MWh(メガワット時)で、前年同期比で71%増加した。
  • 毎日経済 | ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2021-05-12 17:24:59