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現代自動車、トヨタ抑えてベトナムのシェア1位を固める

現地販売法人を設立 


    現代自動車は市場シェア1位を疾走しているベトナム市場で、約3000億ウォンを投資して現地販売法人を設立した。ベトナムで首位の地位を堅固にすると同時に、日本の自動車ブランドが猛威を振るっている東南アジア市場で領土拡大を加速する布石とみられる。

    ベトナム市場は現代自動車が堅固だった日本車の牙城をゆるがし始めたところだ。鄭義宣(チョン・ウィソン)現代自動車グループ会長はこれまで日本企業に押されて光を見ななかった東南アジア市場に注目し、現代自動車・キア自動車の進出拡大に力を入れている。東南アジア市場攻略のために現代自動車はインドネシア工場の年内の稼動を準備中であり、東南アジアのビジネスのハブであるシンガポールには2022年末の完工を目標に「現代モビリティグローバルイノベーションセンター(HMGICS)」を建設している。

    21日の自動車業界によると今年の初め、現代自動車はベトナムのタンコングループと合弁で、それぞれ50%の株式保有率で保有する形のベトナム現地販売法人(HTV)を設立した。現代自動車はHTVに去る3月に2億5185万ドル(約2838億ウォン)を投資した。ベトナムで生産・販売されている現代自動車が増えつつ、販売を管理する組織を新設したわけだ。

    現代自動車は2007年にベトナムに進出した後、2011年にタンコン(Thanh Cong)グループと現地委託組立(CKD)方式で生産を委託した。 2017年にタンコングループと生産合弁会社(HTMV)を設立し、ベトナム攻略を本格化した。 現在、HTMVは第1工場で年間10万台の生産能力を有しており、第2工場は建設中だが、完成時の年間生産能力は15万台に増える見通しだ。自動車の購入需要が急速に成長している東南アジア市場で、販売量を拡大するには現地生産工場が必要だ。

    現代自動車は現在、ベトナムを含むアセアン(東南アジア諸国連合)地域を狙っており、現地の戦略拠点としてインドネシアの工場を活用する見込みだ。年間25万台の生産規模をもつインドネシアの工場は今月から試験生産に入り、今年の末に量産に突入する予定だ。インドネシア工場が稼動を開始すると、現代自動車のベトナム市場の掌握力はさらに拡大するものと思われる。工場の設立国で販売量を増やすことができるうえに、これを拠点にして関税の特典を受けるベトナムなど、他の東南アジア市場に進出できる道も開かれるからだ。業界では現代自動車のベトナム販売法人設立は、このような中・長期の海外経営戦略まで念頭に置いた措置と見ている。

    ベトナムの自動車市場は、東南アジアではタイとインドネシアそしてマレーシアに続いて4番目に大きい。年間販売台数は30万台で、韓国の6分の1の水準だ。 1人当たりの国民所得が急速に増えており、消費潜在力が注目される市場だ。2000年代には富裕層を中心に日本車を求める人が多く、トヨタが年間販売で1位になった。現代自動車は2019年から「日本車の庭」と呼ばれたベトナム市場でトヨタを抜き始め、昨年もシェア1位を守った。今年に入ってもしっかり1位を守っている。

    現代自動車はシンガポールへの投資にも心血を注いでいる。東南アジア市場攻略のためには、シンガポールは重要な拠点だからだ。現代自動車は昨年10月にHMGICSの起工式を行い、今年初めにはチョン・ウィソン会長が就任後初めての出張先としてシンガポールを訪問した。
  • 毎日経済 | ソ・ドンチョル記者/パク・ユング記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2021-05-21 19:20:44