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サムスン電子、世界最高発光効率のLEDで14兆市場を狙う


    サムスン電子は世界最高水準の発光効率を備え、色の品質までを改善した室内照明用発光ダイオード(LED)パッケージを出荷した。サムスン電子は室内外の照明用製品を中心に、車両用ディスプレイとモバイル用などに活用分野が拡大しているLED市場を積極的に攻略する計画だ。

    サムスン電子は27日、白色LED光源の発光効率を業界最高水準の235lm/W(ルーメン/単位電力当たりの光量)に高めたLEDパッケージ「LM301B EVO」を出荷すると発表した。

    発光効率は消費される電力に比べ、光の明るさがどれほど明るいかを示す基準だ。サムスン電子の関係者は、「同じ量の光を出しても消費電力を削減することができ、24時間稼動している半導体工場やデータセンターなどに活用すれば効果を最大化できる製品」だとし、「エネルギー消費量を減らしESG(環境・責任・透明経営)基盤の環境経営成果も収めることができると予想される」と説明した。この製品は業界で広く活用されている横3㎜と縦3㎜規格のパッケージで、一般的な製品からプレミアム照明器具までさまざまな屋内外の照明に使用することができる。

    新製品は半導体チップを回路基板に接続する際に金属ワイヤを使用せず、チップを裏返して基板に直接はんだ付けする「フリップチップ技術」を適用した。これによってLEDチップから発生する熱を効果的に放出できるようにした。また独自の設計ノウハウを適用し、光が外部に広がる光損失を減らして光効率を最大化したという説明だ。

    この製品は光効率の向上により、欧州のエネルギー効率の等級表示規定であるErP(Energy-related Products)で最高等級であるAランクに準拠した。米国照明規格DLC(Design Lights Consortium)の基準でも、最高等級であるプレミアムグレードを満たす。

    これに加え、新製品は最適の蛍光体配合技術で光効率を高めながらも、室内でさらに自然な色を実現できるようにした。学校やオフィス、あるいは高い天井の工場や倉庫などのさまざまな室内環境などに使用可能だという説明だ。

    サムスン電子は照明製品の他にも自動車、ディスプレイ、モバイル用LEDパッケージとモジュールを生産し、完成品メーカーに供給している。「光を出す半導体と呼ばれるLEDは発光効率とともに、どれほど精巧で効率的に光を駆動・制御できるかどうかが製品の競争力を左右する。サムスン電子は半導体マイクロプロセスのノウハウを活用した製品で、LED市場でのシェアをさらに拡大する計画だ。

    昨年はコロナ19の影響で萎縮したLED市場も、今年は再び反騰に転じるという見通しが出ている。

    市場調査機関のオムディアは、グローバルなLED市場の規模は昨年の125億ドル(約14兆ウォン)から、2025年には143億ドル(約16兆ウォン)まで増加し、年平均で2.8%の成長率を記録すると予想している。サムスン電子はLED市場全体の中で室内外の照明の分野で、昨年は2位に該当する10.6%のシェアを記録している。これは2018年の6.5%よりも約4.1%ポイント増加した数字だ。また別の市場調査機関トレンドフォースは今年の照明用LED市場規模は67億ドル(約7兆5000億ウォン)に達すると予想した。

    トレンドフォースは「今年の第2四半期まで照明用LED市場の製品価格は、大きければ2.3%まで上昇するだろう」とし、「人間中心の照明(HCL)、スマート照明、園芸照明などを中心に需要が急激に増加し、サムスン電子などの主要メーカーが恩恵を得るだろう」と展望した。

    サムスン電子は昨年3月、メラトニン分泌に影響を与える光の波長を調節して、集中力を高めたり安眠をとるのに役立つHCL用LEDパッケージを出荷している。また2018年には植物生長専用のLEDパッケージを公開するなど、次世代LEDチップの開発に焦点を当ててきた。
  • 毎日経済 | パク・チェヨン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2021-05-27 17:38:47