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CJ ENM「ネットフリックスの独走許さず」…OTTで勝負手


    CJ ENMがコンテンツ制作に5年間で5兆ウォンという天文学的な投資を宣言したのは、コンテンツの確保競争がますます激しくなっているからだ。

    いまやコンテンツ市場は動画ストリーミングサービス(OTT)の規模が急速に拡大し、良質の映画・ドラマに対する需要が大きく増えている。 SKテレコムが地上波との合弁で設立したOTT「wavve(ウェーブ)」は今年初めに5年間で1兆ウォンのコンテンツ投資計画を明らかにしたことや、Netflix(ネットフリックス)も韓国コンテンツの制作費に今年は5500億ウォンを準備したことの背景だ。 CJ ENMはこのような競争の中で、コンテンツの確保に積極的に乗り出す腹案だ。

    31日、ソウル市麻浦区の上岩洞(さんあむどん)CJ ENMセンターで開かれた記者懇談会で、カン・ホソンCJ ENM代表は「今年は8000億ウォンを投資し、2025年までに5兆ウォンをKコンテンツの制作に使用するつもり」だとし、「金額は事情によって拡大されうる」と述べた。

    ■ CJ ENMの「3つの矢」

    今回の投資はCJ ENMの「3つの矢」で要約される。それは△映画・ドラマ制作環境の造成、△グローバルなアイドルの育成、△OTT TVINGへの投資拡大だ。

    まず名作コンテンツのためにグローバルな制作会社と手を握った。 CJ ENMは最近、映画『ミッション:インポッシブル』の製作社であるスカイダンス(Skydance Media)とコラボレーションし、Apple TV+とはドラマ『The Big Door Prize』の企画・制作契約を締結した。

    カン代表は「すべてのクリエイター(創作者)が望むとおりのコンテンツを制作できるように、京畿道坡州市に6万5000坪規模のコンテンツスタジオを作った」と説明した。

    良質の映画・ドラマを制作してTVING(ティービング)に供給することはもちろんのこと、ネットフリックスのプラットフォームにも供給するという計画だ。プラットフォームではネットフリックスは競争相手だが、コンテンツ制作者としては韓国コンテンツの主要顧客になりうるという判断からだ。

    カン代表は「スタジオドラゴンが製作してネットフリックスに供給した『Sweet Home~俺と世界の絶望』は一ヶ月間で2200万人が視聴した」とし、「コンテンツ市場で国家間の障壁が崩れただけに、トータルエンターテイメントとしての力量を強化していく」とした。

    CJ ENMの得意分野であるドラマと芸能では、チョン・ジヒョンとチュ・ジフン主演の『智異山(チリサン)』とユ・ジェソクの『シックスセンス:シーズン2』を含めてさまざまな作品が名前を上げた。

    ■ 充分な資金を準備

    大規模な拡大のための「実弾」も充分に確保した。

    金融監督院の電子公示システムによると、CJ ENMは第1四半期の売上げ7919億ウォンと営業利益936億ウォンを記録した。営業利益は前年同期比で135.7%増加した。創業以来で歴代最大の第1四半期営業利益だ。カン代表は「コンテンツと知的財産(IP)のラインナップが非常に良かった、興行人気に成功した。TVINGも今年に入って驚異的な成長をとげている」と述べた。

    グローバルアイドルグループの育成もCJ ENMの中・長期目標の一つだ。ハイブ(HYBE)と合作して製作した「ENHYPEN(エンハイフン)」が世界市場ですばやい反応を見せている点も力を添えている。日本のオーディション番組を通じてデビューさせたJO1(ジェイオーワン)も、オリコンチャート1位に上がった。 CJ ENMはHBO Maxと手を握って南米でKポップアイドルグループのオーディションプログラムも企画・開発する。カン代表は「Kポップグローバル化はこれから本格的に始まり、ファン層の価値を拡張するために努力する」と述べた。国内では韓・中・日の練習生の中から女性アイドルグループを選ぶ「GIRLS PLANET 999(ガールズプラネット999)」も放映を準備中だ。

    CJ ENMは自社のコンテンツを供給する流通網を拡大するために、TVINGへの投資も増やしていく。2023年までに約100編のオリジナルコンテンツを製作する。同年には有料加入者800万人を達成するという目標だ。現在、ネットフリックス韓国の加入者は380万人と推定される。TVINGの加入者は約150万人と推定される。この日の懇談会に出席したヤン・ジウルTVING共同代表は「TVINGは昨年10月のサービス開始以来、累積有料加入者が63%増加した」とし、「トップクリエイターを保有している能力を証明するつもり」だと述べた。
  • 毎日経済 | カン・ヨンウン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2021-05-31 18:54:13