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SKハイニックス、EUV工程を採用した第4世代DRAMの量産を開始


    SKハイニックスは極紫外線(EUV)露光工程を適用した10㎚(ナノメートル/1㎚は10億分の1メートル)級の第4世代(1a)DRAMの量産を開始する。先だって米マイクロンが第4世代DRAMの量産を公にしたが、EUVを活用した量産体制を構築したのはSKハイニックスが世界で初だ。マイクロンとSKハイニックスに続いてサムスン電子も年内に第4世代DRAMの量産計画を明らかにしており、DRAM市場の技術競争はさらに激化する見通しだ。

    SKハイニックスは12日、10ナノメートル級の第4世代マイクロプロセス(微細工程)で8ギガビット(Gbit)LPDDR4(Low Power Double Data Rate 4)モバイルDRAMの量産を今月初めに開始したと発表した。 LPDDR4はモバイル機器向けに開発された低消費電力DRAMだ。この製品は下半期からスマートフォンメーカーに供給される予定だ。

    SKハイニックスによると、新製品は第3世代(1z)製品よりもウエハ一枚あたりから得ることができるDRAMの量が約25%多い。またLPDDR4モバイルDRAMの最高速度(4266Mbps)を安定的に実現しながらも、従来製品に比べて消費電力は20%減らした。

    特に業界ではSKハイニックス製のDRAMの中では最初にEUV露光プロセス技術を活用して量産するという点に注目している。露光工程はウェハに光で微細回路を繰り返して刻む作業だが、EUVは従来のフッ化アルゴン(ArF)よりも光の波長が14分の1ほど短く、これを活用した露光装置はより微細な回路を実装できる。


    SKハイニックスは去る2月、蘭ASML社と約4兆7500億ウォン規模のEUV装置の供給契約を結ぶなど、EUV装置の確保に焦点を当ててきた。また社内にEUV専門担当チームを構成するなど、新しい工程の安定した定着のために努力してきた。現在、SKハイニックスは計3台のEUV装置を保有しており、すでに第2世代(1y)製品の生産過程でEUVを一部導入して安定性を確認した。

    DRAM市場シェア3位のマイクロンが今年の初め、最初の第4世代DRAM技術を開発したと発表したとき、市場では性能に対する疑問が提起されたのもこのためだ。この製品にはEUV装置を利用した工程が適用されなかった。先月、マイクロンは初めて蘭ASML社のEUV装置を購入したと明らかにしたが、入庫までは1年6ヶ月以上かかることが予想される。

    DRAM市場シェア2位のSKハイニックスと3位のマイクロンが先を争って投資に乗り出して、DRAM市場の技術競争はますます激化している。 1位のサムスン電子もEUV工程を適用した10ナノ級第4世代DRAM製品の年内の生産を予告したこともあり、メモリ半導体3強の技術競争はさらに激しくなるものと思われる。市場調査会社のオムディアによると、第1四半期のグローバルなDRAM市場シェアはサムスン電子が41.2%を占めており、SKハイニックスは28.85%でマイクロンは24.3%だ。

    SKハイニックスは今年からEUV露光工程の採用を拡大し、コスト競争力と歩留まりの改善に焦点を当てる戦略だ。今回のLPDDR4製品に続き、次世代のDRAMであるDDR5にもEUV装置を活用する計画だ。チョ・ヨンマンSKハイニックス1a DRAM TF長(副社長)は「今回の1a DRAMは生産性とコスト競争力が改善され、高い収益性を期待できる製品」だとし、「最尖端の技術をリードする企業としての地位を強固にできるだろう」と明らかにした。
  • 毎日経済 | パク・チェヨン記者 | 入力 2021-07-12 18:38:16