記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
数字経済 > 総合

サムスン電子「半導体売り上げ世界1位」を堅固に

    • サムスン電子とインテルの売り上げ比較(左)と、
      アップルとの営業利益率比較(右)



    サムスン電子は、24年のあいだ半導体の世界1位を守ってきたインテルを昨年初めて追い越したことに続き、今年の第1四半期には売上げの格差を過去最大の3兆5000億ウォン以上に拡げて1位固めに入った。昨年の第2四半期以降は四半期ごとに約1兆ウォンずつ格差を広げてきたもので、今年の第1四半期は名実ともに世界1位の半導体企業としての地位を固めたという評価が出ている。またサムスン電子は、今年の第1四半期の営業利益率ではスマートフォンのライバルであるアップル社と肩を並べ、第2四半期には初めて追い越す可能性も十分にありうるという観測がなされている。

    インテルは最近の実績発表を通じて、第1四半期の売上げが前年同期比で9%増の161億ドル(17兆2592億ウォン)を記録したと述べた。市場のコンセンサス(151億ドル)を大きく上回る好実績だが、グローバルなライバルであるサムスン電子の上昇傾向には遠く及ばなかった。
    サムスン電子の第1四半期における半導体部門の売上げと営業利益は、それぞれ20兆7800億ウォンと11兆5500億ウォンだ。売上げは前年同期比で33%の上昇傾向を見せ、インテル(9%)の上昇傾向を圧倒した。サムスン電子は半導体の営業利益率でも、第1四半期に世界最高水準の55.6%を達成した。 100ウォン売って55ウォンを残したという意味で、競合他社に比べて4~5年以上も先んじた技術力と先制投資で「超格差戦略」の効果を正しく味わっている。

    サムスン電子半導体部門は昨年の第1四半期に15兆6600億ウォンの売上げを上げて、世界1位のインテル(16兆3800億ウォン)のあごの下まで迫った。続いての第2四半期には17兆5800億ウォンを達成し、前四半期よりもむしろ売上げが減少したインテル(16兆3250億ウォン)を上回ることに成功した。以後は今年の第1四半期まで、4四半期連続でインテルとの売上げ格差を着実に拡げつつ、世界の半導体1位企業としてグローバルリーダーシップを確固にしている。

    DRAMやNAND型フラッシュメモリなどの世界メモリ市場は昨年から、人工知能(AI)とデータセンター増設などのメモリ需要の増加で供給が不足する「スーパーサイクル」の状態に入った。これに加えて、中国の各企業が天文学的な施設投資を通じて供給市場に参入しているが、サムスン電子の超微細プロセスの技術力に一気に追いつくことは難しい状況だ。

    サムスン電子の半導体拠点の生産基地である華城工場と器興工場そして平澤工場はもちろん、中国の西安工場も昨年に続いて今年は第1四半期に100%の工場稼働率を見せている。平澤工場を中心に最尖端の64段V NAND型メモリの量産が拡大され、高性能・高容量のプレミアム製品の比重も大きくなる見通しだ。

    サムスン電子は最近、カンファレンスコールで「今年のDRAM市場は20%で、NAND市場は40%成長するだろう」と明らかにし、今年の半導体部門の実績はこれまでの最高水準を予告している。市場ではメモリ半導体市場の供給制約とサーバーの需要拡大などで、今年のサムスン電子の売上げと営業利益は、前年比でそれぞれ8%と23%増の258兆ウォンと66兆ウォン内外に達すると予想している。

    サムスン電子は時価総額世界1位の企業であり、最高の収益性を誇るアップルとも営業利益率の競争で優位が期待される。アップルの今年の第1四半期の営業利益率は26.0%で、サムスン電子(25.8%)との格差は0.2%ポイントに過ぎなかった。サムスン電子とアップルは、グローバルスマートフォン市場で1位と2位の座をめぐって争っているが、営業利益率はずっとアップルが優位を守ってきた。

    2016年までは格差は10%ポイント以上だったが、翌年のサムスン電子半導体部門の好実績に支えられ、瞬く間にアップルを追い越す態勢だ。特に毎年第2四半期は、アップルが1年の中で最も営業利益率の低い時期なので、史上初で第2四半期での追い越し可能性が予想される。

    まだ注意深くだが、売上げでも今年はサムスン電子がアップルを追い越す可能性が提起されている。アップルの昨年の売上げは2292億ドル(258兆9900億ウォン)で、サムスン電子(239兆5800億ウォン)と約19兆ウォンの差しか出なかった。市場では、為替レートが変数だが今年のアップルの実績が前年と同水準を示す場合には、サムスン電子(258兆ウォンの見通し)はきわめてわずかな差で、売上げ部門までも追いつく可能性があるという観測が出ている。

    これと関連し、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長が2日に金奇南(キム・ギナム)社長などの半導体・ディスプレイ分野の幹部を引率し、電気自動車で世界1位企業の中国BYD社と会うことも今後の半導体部門の実績に青信号を予告している。

    BYD(比亜迪)社に車両用半導体を供給しているサムスン電子は、さいきん125度の高温でも最適のパフォーマンスを実現する自動車用16ギガビット(Gb)DRAMなど、革新的な製品を相次いで発売して量産に入った。中国は乗用車はもちろんバスなどの商用車部門でも自律走行テストの真っ最中で、今後は莫大な車両用メモリチップの需要を予告している。

    李在鎔副会長はまた今回の出張期間に、中国市場での存在感を失っているスマートフォン市場の再建のための戦略も議論することが伝えられた。サムスン電子スマートフォンの昨年第4四半期の中国市場シェアは0.8%で、事実上は競争力を喪失した状態だ。
  • 毎日経済_イ・ヂェチョル記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2018-05-03 19:55:51