記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
数字経済 > 総合

サムスン電子とLG、最初の訪問地は…人民軍第122号養苗場

    • 18日昼、平壌玉流館で開かれた南北首脳と随行員の昼食会に先立って、崔泰源(チェ・テウォン)SK会長(左端)がポーズを取っている具光謨(ク・グァンモ)LG会長、イ・ジェウン ソカー代表者、李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長(左から)らの写真を撮っている。 平壌写真共同取材団/キム・ヂェフン記者



    李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長と崔泰源(チェ・テウォン)SKグループ会長、具光謨(ク・グァンモ)LGグループ会長などの財界リーダーと孫京植(ソン・ギョンシク)韓国経営者総協会会長、朴容晩(パク・ヨンマン)大韓商工会議所会長など経済団体の各長は、平壌南北首脳会談二日目の19日午後、黄海北道ソンリム市ソクタン里の「朝鮮人民軍122号養苗場」を訪問した。この日の午前、文在寅(ムン・ヂェイン)大統領と金正恩(キム・ヂョンウン)北韓国務委員長が「9月平壌共同宣言」に合意した後に開かれた経済イベントであるだけに、雰囲気はこれまで以上に和気あいあいとしたと伝えられた。

    養苗場は苗木を大量に養成するところだ。122号養苗場は金委員長が直接指示を行って2016年5月に竣工したほど、金委員長が大きな関心を寄せる事業場であることが伝えられた。47万平方メートル規模と推定され、年間生産能力は2000万本に達する。

    2016年12月3日の朝鮮中央通信の報道によると、122号養苗場を訪問した金委員長は温度と湿度、炭酸ガスの含有量、通風量、冠水量などを苗木の栽培に最適な条件と環境を確保できるように、養苗場に統合操縦システムを構築したことに大きな満足感を示した。金委員長は食糧難。エネルギー難で急激に交配している北韓の山林資源の復旧に大きな関心を寄せていると伝えられた。2016年の国連食糧農業機関(FAO)の「世界山林現況統計報告書」によると、1990年に8万9900平方キロメートルだった北韓の山林面積は2015年には5万300平方キロメートルに大きく減少した。このことから、金委員長は2023年までに木を65億本植える「山林造成10か年計画」を推進中だ。

    北側が李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長など各大企業のリーダーと経済団体長を122号養苗場に案内したのは、森林分野での協力の意志を込めているという分析だ。森林分野の協力は国連とアメリカの対北経済制裁に入っておらず、すぐにでも南北が力を合わせることができる経済協力分野に該当する。

    この日、平壌共同宣言にも「環境協力を積極的に推進し、優先して森林分野の協力の実践的成果のために努力することにした」という文言が盛り込まれた。財界ではチェ・テウォンSK会長がひきいるSKグループ系列社の中に山林事業を営む「SK林業」があるという点に注目している。

    養苗場を訪問した後、各リーダーたちは平壌市内の小学校と学齢前教育を担当する平壌教員大学を訪問した。ここでは北韓の教育レベルと教員養成システムなどを調べた。その後、イ副会長とチェ会長そして具光謨(ク・グァンモ)LG会長らは、文大統領夫妻・公式随行員らとともに平壌大同江(テドンガン)の水産物レストランで夕食することを最後に、訪北二日目のスケジュールを終えた。

    20日に帰国した後、財界のリーダーらはグループの最高役員らと訪北の成果を共有する予定だと伝えられた。特に北側で大きな関心を見せた李サムスン電子副会長が、南北経済協力プロジェクトをどのレベルで準備し推進するかに関心が集まる。去る18日午後、平壌市中区域の人民文化宮殿111号で行われたリ・ヨンナム経済担当内閣副総理と訪北経済人らとの間の面談で、ファン・ホヨン金剛山国際観光特区地図局長が「私たちは(韓国側と協議の過程で)必ずいらっしゃいと申し上げた」とし、李副会長に対する大きな関心を見せた。

    とは言え、米国と国連制裁が有効な状況では、個々の企業が経済協力プロジェクトを稼動することは現実的に不可能だ。政府関係者は、「大規模な経済制裁のためにサムスンであれSKであれ、個々の企業レベルで特定のプロジェクトを推進することは、事実上は難しいと見なければならない」と述べた。米国や国連での制裁免除の承認を受ければ例外的に経済協力が可能かもしれないが、個々の企業がそこまで積極的に乗り出す可能性は現時点では低いと思われる。

    各リーダーも国際社会の制裁を考慮し、経済協力に慎重に接近するとみられる。これにより、財界は北韓の核問題がある程度解決された時点で、対北経済制裁が解かれた場合に可能になる経済協力方案を優先して整える作業に入ることが予想される。

    財界関係者は「18日にリ・ヨンナム副総理との面談が、企業ごとに準備されている経済協力プロジェクトを説明する席ではなかっただろう」とし、「北韓訪問が初めてのイ・ジェヨン副会長とク・グァンモ会長は北側の関係者の話を聞いて学ぶところに重点を置いたと聞いている」と述べた。
  • 毎日経済_ムン・ヂウン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2018-09-19 23:35:59