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「不況の陰」トラックさえも売れない

    • 販売を待つダンプトラック。国内景気の低迷が長期化し、国産・輸入商用車の販売台数の減少幅が大きくなっている。 17日、平沢港輸入商用車の在庫はますます増えている。 イ・チュンウ記者


    景気低迷で卸・小売の自営業が直撃弾を受け、建設景気でさえも不振に陥って国内商用車の販売が急減している。

    商用車販売のほとんどを占める現代自動車はもちろん、不況にもうまく行っていた輸入商用車メーカーも業績悪化に陥った。商用車メーカーは不振打開のために新モデルの導入などの対策を用意する計画だが、構造的な景気低迷の沼はあまりにも深く、短期間に回復することは容易ではないだろうという観測が出ている。

    17日、自動車業界によると現代自動車の先月のトラックの販売実績は1193台で、前年同期比で42%減少した。

    8月の販売台数である1717台と比べても、30%も減少した数値だ。現代自動車のトラック販売減少の理由は、建設景気の不振と景気低迷の長期化で始まったという分析だ。一般的に、トラックなどの商用車は建設現場と大型貨物流通に使用されるため、不況には直接的な影響を受ける。統計庁によると、建設投資指標である建設受注額は8月に前年同期比で11.4%減少し、二桁の減少幅を見せた。自営業者の「愛馬」で通じる現代自動車製「ポーター」も、今年に入って9月までに計7万5048台が売れて前年同期比で8.3%減少した。景気低迷の余波は建設景気だけでなく、小商工人・自営業にまで及んでいることを意味する。

    自動車業界の関係者は、「今年の初めから続く景気低迷の影響で、トラック販売が急激な落ち込みを見せている」とし、「ポーターやボンゴなど、自営業者らに対する営業用車両の販売までが下落傾向であるだけに、現代自動車の商用車全体の業績不振も大きくなるものと見られる」と語る。

    現代自動車の商用車生産を担当する全州工場は、販売不振の影響で3月には一週間稼動を中断し、7月には一部の製造職を起亜自動車光州工場に配置転換した。現代自動車の生産職従業員が起亜自動車に勤務地を移したのは今回が初めてだ。

    商用車の販売不振は輸入車にまで影響を及ぼした。輸入商用車は高価格だが優れた走行性能と高い安全性で、商用車の市場シェアを着実に高めてきた。しかし景気低迷が深刻化し、輸入商用車販売の高空行進にブレーキがかかった。

    韓国輸入自動車協会によると、ボルボトラック、マン、メルセデスベンツ、スカニア、イヴェコなど5社の輸入商用車メーカーの販売台数は、3月の421台から今年7月には367台に減った後、先月は271台にくずおれた。輸入商用車メーカーの販売不振の主な理由も、建設景気の不振があげられる。

    先月は5社の輸入商用車メーカーのすべて販売量が前月比で減少した。ボルボトラックは9月に130台を販売し、8月(174台)に比べて販売台数は大幅に減少した。マンは先月は60台で、販売台数は前月比で20%減少した。 3位のメルセデスベンツの9月の販売台数も39台にとどまった。スカニアとイヴェコは先月、それぞれ36台と6台を販売した。

    輸入商用車業界不振のもう一つの理由としては、品質の問題も指摘される。輸入商用車「トップ3」のボルボ、マン、メルセデスベンツのすべてが品質問題に巻き込まれた。


    国土交通部が実施している「2018建設機械需給調整業務処理要領」も販売減少に影響を及ぼしたものと見られる。国土部の業務処理要領によると、先月1日から建設機械(ダンプトラックなど)を交換して新車を購入するには、既存の車両の抹消確認書を添付しなければならない。高価な車両の購入とともに新規許可まで受けなくてはならず、買い替え需要が減るところに影響を及ぼしたものと分析される。輸入車業界の関係者は、「建設景気の回復は短期間には起こらないだろうから、輸入商用車業界の業績回復も来年から本格化するとみられる」と説明した。

    自動車業界は不振脱却のために新車モデルの発売など、多角的な方案を模索している。現代自動車は水素トラックの輸出を踏み台に、商用車の業績回復に乗り出す計画だ。
  • 毎日経済_カン・ヨンウン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2018-10-17 18:15:27