記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
数字経済 > 総合

韓イノーション社、豪の広告会社「ウェルカム」社買収

    • ウェルカム・グループの概要


    現代自動車グループ系列の広告会社であるイノーションワールドワイド(INNOCEAN WORLDWIDE)は、グローバルデジタルマーケティング企業「ウェルカムグループ(Wellcom Group)」を買収した。世界市場でデジタル分野の競争力を強化するための布石だ。 7カ国のグローバルネットワークを一度に確保するために、2005年の創立以来で最大規模の投資を決定した。

    イノーションは1日、グローバルデジタルマーケティングソリューション企業「ウェルカムグループ」を1836億ウォンで買収すると明らかにした。

    ウェルカムグループは豪州に本社を置き、米国・英国・シンガポール・香港などに8つの子会社を運営している企業だ。グローバル企業を対象に、デジタルクリエイティブコンテンツの制作、ソーシャルメディア戦略、デジタルマーケティングサービスなどを提供する。イノーションは広告業界でのデジタルコンテンツ市場のシェアと重要性が増すにつれ、果敢な投資決定を下した。また非関連企業の広告受注を増やし、将来の成長基盤を整えるためにはすばやいグローバルネットワークの拡大が必要だという判断による決定だ。ウェルカムグループは豪州本社を含め、7つの国で8つの子会社など、グローバルマーケティング基盤を持つ「グループ」という点が買収の決定に魅力的に作用した。イノーションが今回の買収を完了すると、グローバル19カ国に28の拠点を保有することになる。 600人以上のウェルカムグループの従業員を吸収することで、従業員の数も2700人に増える。

    ウェルカムグループが有名なグローバル企業をすでに顧客に置いているという点も、非系列会社の広告物の確保に総力を傾けているイノーションの目標と合致した。ウェルカムグループは米国とヨーロッパやアジア・太平洋など、さまざまな地域で流通・金融・ファッション・ビューティー分野にわたってグローバル企業の広告を務めている。テスコ(Tesco)、シティバンク、ルイヴィトン、ヒューゴ・ボス(HUGO BOSS)、ビクトリアシークレット、ロレアル、エスティローダーなどの世界的な企業がウェルカムグループの主要顧客社だ。

    またウェルカムグループは、今後のグローバル顧客を攻略するブランドキャンペーンの戦略家や、デジタルコンテンツ制作の専門人材などを多数保有している専門家集団でもあり、Webやモバイル、ソーシャルメディアなどに特化したコンテンツを独自製作できるというのがイノーションの説明だ。

    イノーションは今回の買収で、新規の広告を一度に大量に確保することになった。イノーションはウェルカムグループを活用して、シンガポールやマレーシア、香港、ニュージーランドなどへの新規参入を模索する計画だ。買収手続きは11月ごろに仕上げられると思われる。

    ウェルカムグループは最近の3年間、純売上げを基準に年平均で約11%ずつ成長している企業だ。 2017年に1180億ウォンだった売上高は昨年は1261億ウォンに増え、今年は1317億ウォンまで増加すると予想される。営業利益も売上増加分だけ着実に増えている。ウェルカムグループは独自開発したプラットフォームを通じて、広告主がプロジェクトの進捗状況を直接かつ容易にチェックしてコンテンツ資産を管理できるようにし、企業の呼応を得たというのが業界の評価だ。

    このような顧客中心の戦略とデジタル専門知識を土台に、ウェルカムグループは豪州で2000年に設立された後、2007年には英国、2015年には米国への進出に成功した。特に米国市場での成功は、イノーションが注目した利点だ。米国市場進出3年後の昨年、すでに売上げ全体の30%以上を米国で上げた。今後は50%以上の売上高を米国市場で上げるのが目標だ。

    イノーションは昨年、米国現地の代理店「デビッド&ゴリアテ(D&G)」を買収したことに続き、ウェルカムグループまで吸収し、世界最大の市場である米国地域の攻略に積極的に乗り出す方針だ。

    イノーションの関係者は、「lこれまでの拠点だったアメリカ西部を超えて東部まで攻略が可能となり、全国の企業を相手に市場開拓に拍車をかけることができるようになった」とし、「イノーション米国法人の戦略と企画力、米国子会社のキャンバスワールドワイド(CWW)のメディア代行能力にウェルカムグループが加わり、デジタルベースの統合サービス体系が構築されるだろう」と語った。イノーションのアン・ゴンフイ社長は「今回の買収により、デジタルサービス事業のバリューチェーンを完成させた」とし、「韓国本社と海外ネットワーク間のシナジー効果を最大化し、デジタルトランスフォーメーション時代をリードする企業として位置づけられるだろう」と明らかにした。
  • 毎日経済_イム・ヒョンジュン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-08-01 17:40:22