記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
数字経済 > 総合

韓ディスプレイ企業…事業多角化で「LCDの危機」突破

サムスンディスプレイとLGディスプレイ 

    • 今年のテレビ用LCDのシェアの見通し(上)と、
      第2四半期の車両用パネルのシェア(下)


    中国メーカーの低価格物量攻勢で液晶表示装置(LCD)市場が供給過剰に陥り、収益性が大きく悪化した国内ディスプレイ業界(サムスンディスプレイ、LGディスプレイ)は、事業ポートフォリオの多角化などを通じて危機脱出を模索している。

    サムスンディスプレイは量子ドット-有機発光ダイオード(QD-OLED)に13兆ウォン前後の大型投資を執行することを決定し、テレビ用パネルで成長動力を整えるために乗り出すとみられる。最近、丁豪栄(チョン・ホヨン)社長を新しい最高経営責任者(CEO)に迎えたLGディスプレイは、既存のテレビ用パネルでOLEDを積極的に育てた戦略に加え、成長動力として車両用パネルの育成に積極的に乗り出す予定だ。

    29日の業界によると、サムスンディスプレイ湯井(タンヂョン)工場のLCD生産ラインをQD-OLEDラインに交換する施設の投資案を整えて、早ければ来月中旬にこれを公式発表するものと見られる。

    具体的な事業計画は最終調整する段階であり、13兆ウォン前後を投資してLCD生産ラインを段階的にQDラインに転換する案が骨子であることが伝えられた。最近、LCD市場は中国の企業が無理な増設競争に乗り出して供給過剰に陥った。中国の企業が低価格の物量攻勢をあびせ、市場の収益性も著しく悪化した。パネルの価格が下落し続けたことから、グローバルなディスプレイメーカーはいっせいにLCDの稼働率を下方修正している。世界のディスプレイ市場におけるLCDテレビ用パネルの価格は墜落を繰り返している。台湾の調査会社のWitsView(ウィッツビュー)によると、9月の32インチテレビ用LCDパネルの価格は33ドルで、先月よりも2.9%下落した。年初の1月(41ドル)と比較すると19.5%下落し、前年同期比ではなんと38.9%下落した。

    サムスンディスプレイはスマートフォン用をはじめとする中小型OLEDパネルで世界1位だが、テレビ用大型パネルはLCDに中心を置いている。サムスンが大規模な投資を決めたのは、生産ラインの構造調整を通じてQD-OLEDへの移行を加速し、「技術超格差」を維持するための戦略とみられる。パネル業界の関係者は、「中国企業が積極的に乗り出して、LCDでチキンゲームが行われている」とし、「サムスンとしてはQD-OLEDへの投資をこれ以上先送りできないという判断が立ったのだろう」と分析した。

    今年の上半期に営業損失5000億ウォンを記録したLGディスプレイは、実績改善のために多方面で構造調整と事業構造改革などを進めている。特にチョン社長が危機脱出のための未来成長動力として指名したものの一つが「車両パネル」事業であることが伝えられた。 LGディスプレイはこの市場で4四半期連続のグローバル売上げ1位を達成したことで、このような戦略にも弾みがついているという評価だ。 IHSマークィットによると、LGディスプレイは第2四半期に車両用ディスプレイ市場で四半期史上最大の売上げを記録した。同社は今年第2四半期に売上げ4億4428万ドル(約5309億ウォン)を記録し、売上げ基準のシェア21.8%で1位を記録し、その後に日ジャパンディスプレイ(JDI・15.8%)と中ティエンマ(11.7%)が続いている。業界関係者は、「チョン社長が就任直後に部門との面談を通じて、収益を向上させながら危機を脱出する策を模索した」とし、「今後は収益性の高い市場の先取りのために、車両用ディスプレイ市場に関心を見せている」と述べた。

    車両用プレイ市場は車両の高級化やコネクテッドカーの普及などにより、急速に成長する傾向にある。 2016年は60億ドルだった市場規模は、2023年には95億ドルになると予想される。 LGディスプレイは車両用パネルの高級化傾向に合わせて、5インチ以上の大型パネルに集中投資する一方で、第4四半期からは次世代の有望事業である車両用プラスチックOLED(POLED)を量産する。現在、車両用ディスプレイ市場はLCDが主流を成すが、コネクテッドカーなどが増えることで、画質が良くて曲げることができるという利点があるPOLEDの割合が高まると思われる。
  • 毎日経済_ファン・スンミン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-09-29 20:00:57