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サムスン電気「電装用MLCC」で日本企業を追撃

自動車電装用積層セラミックコンデンサ(MLCC)で 


    • 李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長が去る16日にサムスン電気釜山事業場を訪問し、積層セラミックコンデンサ(MLCC)を覗いている。 [写真提供=サムスン電子]


    李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長は16日、サムスン電気釜山事業場の現場を訪問し、自動車電装用積層セラミックコンデンサ(MLCC)専用の生産工場を点検して、また社員らと会って事業戦略を議論した。李副会長がサムスン電気釜山事業場を公式に訪問したのは今回が初めてで、電気自動車や自律走行車の時代が本格化するにともない、急速に成長している電装用MLCC事業を直接見学し、将来の市場に対する積極的な対応を注文するための次元とみられる。

    この日に釜山事業場を訪れた李副会長は、経営陣から、△電装用の高温・高圧MLCC、△スマート機器用の高性能・高容量MLCC、△通信・カメラモジュールなどの次世代電子部品に対する技術開発の現状報告を受け、キョン・ゲヒョン社長とキム・ドゥヨン コンポーネント事業部長、カン・ボンヨン経営支援室長など、サムスン電気の主要経営陣とAI・5G・電気自動車などの新技術拡散による中長期対応戦略などを議論した。李副会長は「変化の速度が速くなっている。先頭に立って革新をリードしていこう」と語った。また同氏は「現実に安住したり、変化を恐れてはならない」とし、「不確実性に萎縮せず、常に挑戦しよう」と強調した。

    「電子産業のコメ」と呼ばれるMLCCは電気を保存して、半導体部品に必要なだけの電気を供給する役割を果たす核心的な電子部品だ。この中でもサムスンが未来の有望事業とした電装用MLCCは最近、電気自動車・自律走行車の普及と自動車電装部品の需要増加にともない急速に成長している市場だ。自動車の電装拡大でMLCCの需要も急激に増加し、自動車1台に使用されるMLCCは1万個を超えるなど、需要が大きく増えている。

    サムスン電気は昨年から米・中貿易紛争などの対外問題による需要不振でMLCCの業況悪化を経験し、コロナ19という突発変数にも直面した。高付加価値製品である電装用MLCCは、サムスン電気の反騰カードだ。電装用MLCC事業の現状を綿密にチェックした李副会長は、特に市場の先取りのための積極的な対応を注文した。李副会長は昨年6月にもサムスン電気経営陣との懇談会を持ち、電装用MLCCと5G移動通信モジュールなどの主要な新事業への投資と競争力強化策を議論するなど、着実に関連事業を取りまとめている。

    サムスン電気はMLCC市場で日本の村田製作所に続き、グローバル2位を占めているが、電装用MLCC市場は村田とTDKなど日本企業のシェアが圧倒的だ。電気製品に続いて電装用MLCC市場でも、グローバル「トップ2」に上がるというのが会社が立てた目標だ。全体の売上高で電装用MLCCが占める割合も、2024年までに30%水準に引き上げる計画だ。

    サムスン電機は2016年に電装用MLCCの量産に突入して、ヨーロッパ・中国などの主要自動車メーカーとの取引でシェアを徐々に増やしている。サムスン電気が釜山事業場に造成して昨年から稼動に入った第5工場も電装製品向けに運営されている。

    サムスン電気は釜山事業場に電装用MLCC専用の新原料棟を建てており、中国の天津に電装用MLCCの工場を来年からの量産稼動を目標に建設中だ。
  • 毎日経済_チョン・ギョンウン記者/ファン・スンミン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-07-16 19:44:05