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韓LGESとエルアンドエフ、米テスラに「1.4兆」バッテリー供給

  • 韓エルアンドエフ(LANDF)社は韓LGエネルギーソリューション(LGES)に、1兆ウォン規模で次世代バッテリーの陽極材を供給する。 LGエネルギーソリューションはこれを活用し、業界初の「NCMA陽極材バッテリー」を生産して米テスラ社に供給すると伝えられた。エルアンドエフは16日、LGエネルギーソリューションとその子会社を対象に、1兆4547億ウォン規模の陽極材の供給契約を締結したと公示した。契約規模はエルアンドエフの昨年の売上げ(3133億ウォン)の464.37%に相当する金額だ。契約期間は2021年1月1日から2022年12月31日までだ。

    バッテリー業界が今回の契約に注目する理由は、エルアンドエフが業界初の次世代バッテリーの核心素材としてあげられる「NCMA陽極材」をLGエネルギーソリューションに供給するためだ。 LGエネルギーソリューションは、既存のバッテリーよりも走行距離を延ばしたNCMA陽極材ベースのバッテリーを生産する。 NCMA陽極材を生産してバッテリーメーカーに供給することと、その陽極材を使用したバッテリーを生産することの両方で業界初の成果だ。 LGエネルギーソリューションはNCMA陽極材ベースのバッテリーを、来年から本格的にテスラに供給することが伝えられた。

    NCMAは陽極材を構成している元素である「ニッケル・コバルト・マンガン・アルミニウム」を意味するが、特にニッケルの含有量が90%に達し、コバルトは5%以下である点が特徴としてあげられる。陽極材内のニッケル含有量を上げるとバッテリーのエネルギー密度が向上し、電気自動車の走行距離が増えることが分かった。高価なコバルトの割合を減らす代わりにアルミニウムを添加して、既存の製品と同じ安全性を維持しながらも単価は低くして出力を高めたことが特徴だ。業界の関係者は、「ニッケルの含有量が高いNCMA陽極材を開発して供給し、これをバッテリーとして商用化したことはともに業界初」だとし、「韓国のバッテリー業界の技術力が世界最高であることを知らせる契約のようだ」と評価した。

    最近、エルアンドエフはNCMAに関して5万トン規模の新規増設を発表したが、ニッケルの含有量が90%以上であり、円筒形電池に搭載されることが分かった。現時点では電気自動車メーカーでハイニッケル円筒電池を使用しているところは米テスラが唯一であるだけに、業界はエルアンドエフがLGエネルギーソリューションと大規模な供給契約を結び、LGエネルギーソリューションがバッテリーを生産してテスラに供給すると推定している。ハンファ投資証券はこの日の報告書を通じて、「顧客の要求に応じてエルアンドエフのNCMAキャパ増設計画が前倒しになり、これによってエルアンドエフの売上げは2021年の7234億ウォンから2022年は1兆5000億ウォンなど、大きく増えるだろう」と期待した。

    LGエネルギーソリューションは今回の契約によって信頼性の高いバッテリー素材の受注とともに、次世代バッテリー市場を先取りできる基盤を整えたという評価が出ている。今年の上半期にはLGエネルギーソリューションのバッテリー受注残高は150兆ウォンに達するだけでなく、生産量では今年末の120GW(ギガワット)を突破した。特に最近、テスラ製「Model Y(モデルY)」にバッテリーを全量供給することになったことで生産ラインをフル稼働している。

    故許萬正(ホ・マンヂョン)LGグループ創業者のひ孫である玄在賢(ヒョン・ヂェヒョン)代表が率いるエルアンドエフは、今回の契約によって二次バッテリー素材企業としての地位を強化しただけでなく、ポスコケミカルやエコプロビーエム(ECOPRO BM)などの他のバッテリー素材企業との競争構図を強化した。エルアンドエフは最近拡大している市場に対応するために、大邱国家産業団地に2100億ウォン規模のハイニッケルNCMA陽極材の設備投資を進めると発表した。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者/イ・ジョンヒョク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-12-16 19:49:08