映画『無垢なる証人』 で自閉症の少女役を演じた俳優キム・ヒャンギについて教えてください。

2000年8月9日生まれだから、まだ満20歳にしかなっていません。それなのに、撮影した作品数*が…「最年少で5千万女優」というニックネームが付けられているほどです。

*キム・ヒャンギと一緒に『私のオオカミ少年』に出演した女優パク・ボヨンはソン・ジュンギに「私たちの作品数やデビューした年を計算してもヒャンギが先輩だ」と冗談交じりに言ったそうです。

キム・ヒャンギ（金香起）はちょうど走り始めた2003年1月、雑誌のモデルに抜擢され、芸能界に入りました。街頭でスカウトされて雑誌のモデルになった1歳年上のお兄さんと一緒に撮影現場に遊びに行って、監督の提案でモデルになりました。

お兄さんは「退屈で面白くない」と言ってすぐ辞めましたが、キム・ヒャンギは1人でモデルの仕事を続けました。
そして満7歳だった2006年パク・ウンヒョン監督の作品『マウミ…』で映画にデビューしました。さらに、『私のオオカミ少年』、『優雅な嘘』、『雪道』、『特別捜査 ある死刑囚の慟哭』など20編近くに出演し、功徳を積み、2017年に旋風を巻き起こした『神と共に 第一章：罪と罰』を通じて国宝級の女優としての存在感を見せてくれました。

国宝級？
筆者の見解ではありません。一緒に出演した俳優たちの評価です。
- 幼い子が演技がうまくて恥ずかしかった。（キム・ミョンミン）
- ヒャンギは演技そのものだ。「幼い子が、どうやってこんな演技をするのか？」という気がした。（キム・ヒエ)
- 『ミニトマト』という映画がある。ヒャンギが8歳の頃にリリースされた映画だ。 その映画を心から驚く。「今、僕が演技してもあんなふうにできるだろうか」という気がする。（チュ・ジフン）
- 本当に愛らしい。 国で保存してほしい。（ハ・ジョンウ）
- 私たちは（ヒャンギを）キム先生と呼ぶ。若いけど、演技経歴が他の俳優に劣らず多いため、現場で積極的に取り組み、自分の意見も話すので、そのような呼称をつけた。 (『神と一緒に 第一章：罪と罰』に出演した俳優たち)
- 「先生」という表現を意味なく使い始めたわけではない。瞬間的な集中力も優れているし、相手の演技を正確に見る。キム・ヒャンギは本当に偉大な女優だ（シン・ヨンファ監督)
- 自閉症など障害を持っているキャラクターの場合、俳優は失敗してもともとだ。キム・ヒャンギが映画『無垢なる証人』に挑戦するのを見て驚いた。全身で演技をしているが、足の指も演技している。キム・ヒャンギに心から驚いた（スタン・リー)

キム・ヒャンギは映画『無垢なる証人』として、黄金撮影賞で最優秀主演女優賞、韓国映画評論家協会で主演女優賞、そして27回大韓民国文化芸能大賞で映画部門女性最優秀演技賞を受賞しました。

キム・ヒャンギと同い年の俳優であるキム・セロンは映画『雪道』（2017年上映）に出演し、「相手役が、ヒャンギと聞いたため、無条件でやると言った。ヒャンギの作品を見ると、演技が自然なのに感情は高まる。ヒャンギは同年代の友達の中で一番好きな女優だ」と言いました。
キム・ヒャンギとキム・セロンは両方とも善良な印象のためか、苦しむ役が多いです。

キム・セロンの場合、拉致されるなど犯罪の被害者役が多い反面、キム・ヒャンギは人間関係による受難作品が多いです。初めて主演を演じた映画『マウミ…』は、父は死に、母は幼い兄妹を捨てて逃げてしまいました。おじいさんと2人だけが住んでいる家に刑務所から出た父親が家にいるお金を持って行ってしまう役も演じました。（『ミニトマト』、2007）、事故を起こしてばかりの弟の尻拭いに苦しんでいる少女家長（『永住』、2017）を演じたこともあります。

撮影も簡単ではありませんでした。映画『マウミ…』ではソリに乗って水に溺れて溺死するシーンのため、何度も氷水の中に身を投じ、『影の殺人』（2009）ではワイヤーに6時間近くぶら下げられていなければならなかったのです。
『ミニトマト』では毒薬を入れた犬の餌を食べて死んでしまいます。死ぬのも悲しいけど、死ぬ過程は…。

苦労して親が皆生きている無傷の家庭で生まれた映画『無垢なる証人』では、ついに本人に問題が生じてしまいました。

キム・ヒャンギの趣味はパンを焼くことです。習わずに、中学3年生の時から独学で作り始めたそうですが、インスタグラムにしばしば彼女が作ったクッキー、パン、ケーキが載せられます。

余談ですが、EXOのディオに似ているとよく言われます。2人が初めて会った時、お互いに驚いたという話も伝えられています。ヒャンギ本人によると、実兄がディオともっと似ているそうです。