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【韓国コラム】100万の高地のハードルとなった一言
- 「コギナムジャ(고기남자)」という芸名を使うYouTuberがいる。
どんな顔をしているのか、視聴者に一度も顔を見せたことのない「神秘の男」だ。
男だとは、どうして分かるのだろうか。
堂々とした腕、そして映像の奥に見えるホームジムが教えてくれる。それと声で簡単に分かるだろう。
料理を作って食べる一連の過程を見せるが、満足できる料理が出来ると妙なうめき声とともにショーをする。拍手をし始めて料理の味によって踊りの力強さが変わってくる。
踊りが激しければ肉の味がとてもおいしいという意味だろう。
作った食べ物を家族や友人だけでなく近所へも配り、周辺の農家とも分けて食べる姿に感動したのか、視聴者が急激に増えた。2021年3月、チャンネル登録者は99万9000人だ。
チャンネル登録者数100万人の高みを目前にしたある日、その日もコギナムジャは料理三昧。今日の料理で100万人を達成するという覚悟も固めていただろう。
二日間熟成させたお肉を焼いた後、この味にハマったようだ。思わず歓声を上げ、それをテロップで流した。写真:YouTube画面キャプチャ
「ホボホボ(허버허버)」
この一言がチャンネル登録者数100万人の高みに向かっていた足を止めた。
昔から「とても」、「すごく」、「相当」などの感嘆詞の代わりに使われてきた表現なので、何も考えずに使ったことだろう。それなりに最近の雰囲気に合う単語を探して書くために苦心したかもしれない。
しかし、すぐに問題視する人が出てきた。
「編集はご自分でされていますか。ホボホボが出てきたので…」
「はい、僕が直接作ってますが、ホボホボ(ガツガツ)食べるのを表現したんですが、どうしましたか」
「ホボホボは女超サイト(女性ユーザーが男性より多いサイト)で男性嫌悪用語だという物議が生じました。問題になるかもしれないと思ってコメントをしました」
「程々にしてほしいですね。何でもかんでも嫌悪にする時代」
コメントと返信が波紋を呼び、チャンネル登録者数が減り始めた。
コギナムジャはいそいそと謝罪文を出した。
「この映像は私が食べる様子を自分なりにウィットに富んだ言葉で表現するため瞬間的に出た単語を使っただけです。私は絶対にフェミニストではありません」
この謝罪文にフェミニストの視聴者が腹を立たせた。フェミニスト扱いされるのが侮辱だと思っているように見えるからだ。
日々上昇していたチャンネル登録者数は下がり始めた。マスキュリズムサイト、フェミニズムコミュニティの両方から攻撃を受けているので、どこまで墜落するか知るすべもない。
「ホボホボ」
この一言のせいだ。
誰も知らなかっただろう。
ただ普通に使っていた言葉が男性嫌悪を意味していたことを。
毎日、生産される新造語、そしてあっという間に意味の変化を起こす言葉、人気を維持するためには言語の勉強を終わりなくしなければならないようだ。 - Lim, Chul | 入力 2021-04-04 00:00:00