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【韓国コラム】まだ検索される韓国の「ガーナ人肉ケバブ」記事
- 正確に6月25日午後3時に検索してみた記事だ。駐ガーナ韓国大使館が韓国のいくつかのメディアで報道した「人肉ケバブ」の関連記事は事実でないと明らかにしたにもかかわらずサイトで検索すると記事が登場する。
この記事は今年6月14日現在、ポータルサイトのDaumで30代女性が最も多く視聴した記事の1位、30代男性が多く視聴した記事の4位にランクインした。そんな記事を削除するのがもったいないと思ったせいだろうか。
アフリカ大陸の大西洋沿岸にあるガーナで30代の女性が人肉でケバブを作り、なんと150億ウォンを稼いだという記事は6月14日、ある経済新聞で報道された後、SBS、MBN、中央日報、世界日報、スポーツ京郷など10余りのメディアで報道された。
子供を拉致したり男を誘惑したりして殺害した後に得た人肉でケバブを作って販売したという刺激的なニュースは、人々の関心を引くのに十分だった。だから新聞や放送で先を争って後続報道に参加したのだろう。
もちろん完全に作り上げたフェイクニュースではない。
現地のインターネットメディアが、女性が逮捕されたという記事とともに被疑者と傷ついた死体の写真を一緒に掲載したのだから、事実だと考えることもできただろう。
問題は、この記事を扱ったインターネットメディアが公信力が全くなくゴシップ記事だけを扱うメディアだということにある。この記事に掲載された写真は、ナイジェリアのアナンブラ地域の食堂で人肉を売っている女性が捕まったという記事にも使われ、さらに2020年11月ナイジェリアのアクワ・イボムである女性が母親を殺害し死体を損壊したという内容にも使われた。
ナイジェリアの母親殺人事件はほとんどのメディアが一貫して伝えたニュースだ。
写真だけを見ると「ナイジェリアの母親殺人事件」が「ナイジェリアの人肉販売事件」に誤伝され、続いて「ガーナ人肉ケバブ事件」に変形したと言える。
この記事が3か月も経った後、韓国で再び注目を浴びて、さらに刺激的な記事に変わったのだ。
Googleでイメージを検索すると、この記事の真偽が疑わしいということが分かる。そんな苦労をしなかったからという理由で非難することは容易ではない。1分1秒を争うメディアの属性上、そうすることは容易ではないだろう。
しかし、誤報である可能性があるなら少なくとも謝罪するのが妥当な処置だ。この記事で名誉が毀損された人が訴訟を起こさなくても、それが読者に対する礼儀だろう。
それにもかかわらず、謝罪どころかまだ記事を放置している。
抗議する人、訴訟を起こして賠償を請求するという人がいなければ、偽ニュースを掲載してもかまわないという度胸は、どこから出てきたのだろうか。
顔を汚してでも笑う厚顔無恥が韓国メディアの現実ではないかと考えると恥ずかしいばかりだ。 - Lim, Chul | 入力 2021-06-29 00:00:00