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ゆれる製造業…工場稼働率「世界金融危機時」のレベルに落ちる

    • 減少する産業生産



    韓国経済の支えである製造業に、異常兆候がはっきりと現れている。産業生産が2カ月連続で減少し、工場の稼働率は「世界金融危機(2007)」のレベルに低下した。輸出増加率も鈍化がはっきりしている。 「半導体底引き網」で支えてきた韓国製造業の限界が明らかになっているという分析だ。

    30日に統計庁が発表した「3月の産業活動動向」によると、全産業の生産は前月比で1.2%減少した。工業生産が前月比で1.2%減少したのは、5年前の2013年3月(-2.0%)以来で最も大きな減少幅だ。サービス業の生産が小幅(0.4%)で増加したが、自動車(-3.7%)と機械装置(-4.3%)の生産は大幅に減少し、鉱工業生産が減少(-2.5%)したことが2カ月連続の業界全体の生産減少につながった。

    輸出の好況を率いてきた半導体生産は前月比で5.0%増加したが、自動車・ディスプレイ・スマートフォンなど、残りの主力産業は世界的な需要減少の影響などで赤信号がついた。現代・起亜自動車は昨年第1四半期の基底効果にもかかわらず、今年の第1四半期の販売台数はともに減少を記録した。乗用車に比べて相対的に堅調だったバス・トラックなどの商用車部門もゆるんでいる。

    現代自動車全州工場の中型トラックラインは、4月の物量減少を理由に1週間のあいだ稼働を停止した。自動車産業が停滞したことで、製造業の平均稼働率は前月比で1.8%ポイント下落した70.3%を記録した。世界金融危機の影響を受けた2009年3月(69.9%)以来、9年ぶりに最も低い稼働率だ。

    うまく行っていたディスプレイメーカーも、中国の無分別なLCDパネルの低価格攻勢で「非常経営」に突入した。第1四半期に983億ウォンの営業損失をだしたLGディスプレイは、今年はLCD投資を縮小する方向に舵を切った。サムスン電子の関係者は、「中国企業の生産量拡大が続いており、企業間競争が激しくなって不確実性が増えると予想される」と語った。韓国のディスプレイ産業を率いる両プレイヤーは、第2四半期も業績不振は避けられない見通しだ。

    スマートフォン分野でも尋常でない。 1000ドル以上の高級製品に対する価格抵抗が大きいうえに、スマートフォンの交換サイクルの伸長で中国市場さえも需要減少に入り、サムスン電子が販売反騰の勢いを見出すことは容易でない状況だ。市場調査機関のカウンターポイントによると、サムスン電子は世界第2位のスマートフォン市場であるインドでも最近はシャオミ(小米科技/Xiaomi)に1位の座を奪われたことがわかった。

    このような製造業の不振は、輸出統計でも確認される見込みだ。経済の専門家らは、「4月の輸出実績は2016年10月以降の18カ月ぶりに、前年比増加率がマイナスに転換する可能性がある」と憂慮した。専門家らは、雇用問題も心配だと口をそろえる。イ・インシル西江大教授は、「半導体に発する統計錯視現象が深刻な状況で、他の産業の体質強化対策が急がれる」とし、「これは雇用政府であることを前に出す政府の、雇用政策ともつながる問題」だと語った。
  • 毎日経済_ヨン・ギュウク記者/カン・ヨンウン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2018-05-01 09:33:03