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第三子を生まない...今年の出生率1.0人以下

    • 急激に下がる出産率



    今年の第1四半期(1~3月)に生まれた子供は、昨年第1四半期と比較して1万人近く減少したことが分かった。一方、同じ期間における死亡者は9000人に増加して、本格的な「人口の絶壁」危機が現れている。

    23日、統計庁が発表した3月の人口動向によると、第1四半期の出生児は8万9600人で、9万8700人が生まれた前年同期に比べて9.2%(9100人)減少した。妊娠可能年齢の女性(15~49歳)1人が一生に産むことのできる平均子供数を示す合計特殊出生率(TFR)は1.07人で、第1四半期ではこれまでの最低を記録した。

    通常は1~3月に新たに生まれる子供に比べ、それ以後に生まれる月別出生児数が減るという点を勘案すれば、今年は全体的に歴代最悪の出生率を記録することはすでに決まっているという見通しだ。 1.05人という衝撃的な出生率を見せたが、昨年の第1四半期の合計特殊出生率は1.17人だった。 2016年には第1四半期の出生率は1.28人を記録したが、その年の全出生率はそれよりも少ない1.17人だった。

    第1四半期の出生率と当該年度ぜんたいの出生率に0.1人以上の差があるという点を勘案すれば、今年の合計特殊出生率は史上初めて1.0人を下回る可能性が高いという分析が出ている。

    出生率が急落する直接の理由は、婚姻と出産年齢が高くなっているためだ。比較的出産が容易な結婚適齢期(25~34歳)の女性の出生率が大幅に減少していることがこれを裏付ける。 第1四半期の25~29歳の女性1000人当たりの出生児数は46人で、前年同期との対比で15.6%(8.5人)減少した。 30~34歳の女性1000人当たりの出生児の数も、昨年の第1四半期の109.7人から今年は101.0人に7.9%(8.7人)減少した。一方、40歳以上の女性の出生児数は1000人当たり3.1人で、3.2人と小幅で増加した。

    婚姻時期が遅れたせいで第三子を産む親が減ることも、出生率の低下をあおっている。第1四半期の出産順位別の出生児数をみると、第三子以上の割合は4.8%で、前年同期(9.7%)に比べて半分に減少した。

    結婚後に最初の子供を出産するまでの結婚生活期間もやはり長くなっている。第1四半期における結婚生活期間は平均3.5年で、前年同期比で0.11年増えた。わずか1年のあいだに、子供を産まない結婚生活期間が約1.3ヶ月ものびたわけだ。これは育児のための新婚夫婦の負担が反映されたものと解釈される。

    さらに深刻な問題は、婚姻件数さえ減っているという点だ。 3月ひと月間の婚姻は2万2800件で、前年同月よりも500件(-2.1%)減少した。今年1~3月の累積で計算すれば、総2400件(3.5%)も減少した。少子化にともなう人口の自然減少によって結婚する人も減り、次の世代の出生率さえ低下させる「少子化の悪循環の沼」に落ちたという分析だ。

    特に婚姻の割合が最も高く、出生率にも大きな影響を与える25~29歳の女性は、1000人当たりの婚姻件数が62.4人から59.1人へと最も大きな減少(-3.3人)を記録した。

    このことを勘案すると、今後も出生率の劇的な反騰は期待することが難しい見通しだ。出生児数は減る一方で死亡者数は増えており、人口の絶壁の危機が本格化している。第1四半期の死者は8万1800人で、前年同期よりも8800人(12.1%)が増加した。

    漢陽大学政策学科のイ・サムシク教授は、「この傾向の通りなら、今年一年の全体合計特殊出生率は0.9人台に落ちるだろう」とし、「政府はこれまでのように、少子化対策に微視的に手を加えるよりも、画期的な政策変化を図るべき」だと注文した。イ・サムシク教授は「ヨーロッパの先進国のように育児休職給与の上限をなくしたり、所得代替率を80%以上に上げるなど、青年たちの現実に合った支援策が用意されなければならない」と述べた。
  • 毎日経済_ヨン・ギュウク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2018-05-23 17:46:20