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韓国を襲う「デフレ恐怖」…初のマイナス物価

    • 消費者物価指数の変動


    韓国の消費者物価上昇率が史上初めて、事実上のマイナスを記録した。低成長局面が続く中で消費者物価のマイナス上昇率までが現実化し、デフレ懸念が高まっている。低物価と低成長の高波が同時に襲い、過去の日本が経験したことと同じ不況の沼に陥ることがあるという懸念が出ている。

    統計庁が3日に発表した「8月の消費者物価動向」によると、先月の消費者物価は前年同月比で0.04%下落し、史上初めてマイナスを記録した。

    ただし公式の統計は小数点第一位までをとるので、公式の変動率は0.0%で記録された。公式変動率が0.0%を記録したことも、1965年に関連統計の作成以来で初めてだ。今年に入って消費者物価の上昇率は、1月に0.8%を記録した後は7ヶ月連続で0%台にとどまり、8月に入って事実上のマイナスに転じた。天気予報などの外部環境によって変動幅の大きい食料品・エネルギー品目を除き、基調的な物価の流れを示す源物価上昇率も先月は0.9%にとどまった。

    米・中貿易紛争と日本の輸出規制などの対外的な不確実性が拡大し、景気下降が続く中で出てきたこのような消費者物価指標は、わが国の経済がデフレに陥るのではないかという懸念を大きくしている。

    カン・ソンジン高麗大学経済学科教授は、「経済成長率と輸出などの経済全般で活力を喪失したことが、物価下落の最大の原因」だとし、「投資と輸出不振が続く状況で米・中貿易紛争の悪化など、対外衝撃が急に大きくなる場合に、景気低迷の中で物価が持続して下落するデフレのリスクに陥る可能性がある」と語った。

    商品やサービスの全体的需要の急激な減少によりデフレがもたらされると、景気は回復することが難しい沈滞に陥ることがあるという警告だ。

    デフレ懸念が拡散する兆しを見せるやいなや、政府と韓国銀行はこの日にマクロ政策協議会を開き、鎮火に乗り出した。キム・ヨンボム企画財政部1次官は、「韓国の低物価状況は、需要側の要因よりも供給側の要因にかなりの部分起因したもの」だとし、「物価水準が長期に渡って広く下落するデフレ状況ではないと判断される」と語った。
  • 毎日経済_ソン・イルソン記者/キム・ヨンジュ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-09-03 23:30:38