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【韓国コラム】内部では気にも掛けない
- 急騰するマンション価格を抑えるために新都市を作ると発表したところ、新都市建設を担当する公企業の役職員がすでにその土地を購入していた事実が明らかになった。
家のある人であれ家のない人であれ怒りを爆発させた。
普通の人なら投機の事実が摘発されるのではと心配でろくに眠れないはずだが…、投機をした公企業の職員はSNSに大衆の怒りをあおるコメントを掲載した。
会社員のための匿名コミュニティー「ブラインド」に掲載された「内部では気にも掛けない」というタイトルのコメントだ。本当に図図しいコメントだった。
お金が権力や名誉、地位まで保障する資本主義社会で生き残るためには図々しさが必要だということはよく知っているが調査が進められている中でも、このようなコメントを堂々と書けるというのはひどすぎる。
内部での事情があまりにも最低なので「民心に火をつけようとわざと書いたコメントではないか」こんな気がするほどだ。内部で「心配するな、津波も過ぎ去れば終わりだ」と慰めることに耐えかねた内部告発者の仕業だと感じるということだ。
韓国社会において、土地投機の歴史は非常に長い。
江南(カンナム)を開発し始めた時は、ソウル市の有力者たちが知人に土地を購入したらよさそうな場所を教えたという話が出たほどだから、土地投機と政経癒着は一つになって進んでいる。
政府は合同調査団の調査結果、20人余りが投機したものと疑われると明らかにしたが、果たして彼らだけだろうか。
知人の名前で買い入れた土地はないだろうか。
彼らから開発情報を聞いて土地を買った人は?お金をもらって開発情報を流した職員は?
この公企業の別の職員は「正直、社内で聞くところによると、政治家と国会議員が仕組んだことがわが社よりずっと多い」とし「なぜわが社ばかり責めるのか分からない」というコメントを残した。
この事態を見守る韓国人の感情がそうだ。
「不動産投機から自由な公職者が果たして何人いるだろうか」という疑問だ。
だから、今回がチャンスだ。
土地投機が起きないように、一罰百戒ではなく抜本塞源の次元で該当地域の土地所有者を対象に全数調査を実施する必要があるという意味だ。不動産投機に手を出した政治家や公職者たちが図々しい顔で過ごせなくできるのなら、公企業の職員たちの土地投機で浮き彫りになった危機は韓国社会を立て直すチャンスになるだろう。 - Lim, Chul | 入力 2021-03-14 00:00:00