A. | 雪岳山(ソラクサン)の五色薬水が韓国の天然記念物に登載されていますが、これより有名な薬水があります。世界3大鉱泉*の1つに数えられる椒井薬水です。アメリカのFDAも検査後に薬水の性能を認めました。 * 世界3大鉱泉水のうち他の2か所はアメリカのシャスタとドイツのアポリナリスです。 椒井薬水が発見されたのは約600年前です。長いといえば長く短いといえば短い歴史を持っています。地域住民や山の動物たちは、これよりずっと昔から薬水の効能を知っていたはずです。 1481年に発刊された『東國輿地勝覽』は椒井薬水の由来を明らかにし「椒水は町の東39里にあり、その味は胡椒のようで冷たくて、その水で体を洗うと病気が治る」と記しています。朝鮮時代の第4代王世宗(セジョン)と第6代王世祖(セジョ)がここを訪れたことがあります。特に世宗は60日間滞在して鉱泉水で眼病を治療したと記録されています。 椒井薬水の効能は水中に含まれる多量のラジウム成分のためと推定されますが、眼病だけでなく皮膚病、高血圧、糖尿、胃腸病にも効果があると言われています。 見るに見かねた地域住民が「薬水保存会」を結成し薬水の守るために取り組みました。 江原道麟蹄郡(インジェグン)麒麟面(ギリンミョン)にある芳東薬水は椒井薬水より歴史がはるかに短いです。300年前に偶然に発見されました。 芳洞薬水は政府や自治体から特別な称号を与えられてはいませんが自然保護中央協議会から「韓国の名水」に指定されました。 薬水を飲んだことのある人の中で「神秘的だ」と言う人もいるので水の味が最高だということです。水の味もそうですが、周りの風景がとても良いです。 芳洞薬水が発見された経緯が非常に独特です。 300年前、朝鮮人参を採りに回っているシムマニ(朝鮮人参を採取する人)が芳東里で朝鮮人参 を採ったんです。それもただの天然高麗人参ではなく60年産の種がついた天然高麗人参だったということです。言葉を少し加えると死ぬ直前の患者も蘇らせる「神秘の名薬」です。 朝鮮人参だけではありませんでした。朝鮮人参を採った場所から水が湧き上がり、それがまさに芳洞薬水です。樹齢が300年以上の古木の下に深く掘られた岩石の間から湧き出ますが、現在は古木の蓋を作って覆っています。 |