韓製薬企業「吸引式コロナ治療剤」開発…6月に臨床開始

韓国ユナイテッド製薬 


「開発の過程で直面した困難な峠をこえて、国内初の吸入型コロナ19治療剤の臨床第2相を6月頃に開始します。」

21日、カン・ドギョン韓国ユナイテッド製薬(KOREA UNITED PHARM)会長(写真)は毎日経済とのインタビューで、「多くの困難があったが、国内初の吸入型コロナ19治療薬の候補物質UI030の開発は順調に進んでいる」とし、「臨床第1相を来月に終えると食品薬品安全処に臨床第2相の計画の承認を申請し、早ければ6月頃に臨床第2相に突入する」と明らかにした。このように臨床第2相を控えているが、開発プロセスは順調ではなかった。

カン会長は「動物試験の時、ハムスターが治療物質を吸引しないので何度も失敗を経験した」とし、「このような困難を素直に公開したところ株価が一日で20%以上急落し、時価総額が3000億ウォン近く蒸発する痛みを経験もした」と打ち明けた。

これとともにカン会長は、「最終的には治療物質を直接ハムスター肺の中に投入して肺に吸着させる技術を開発し、困難な動物試験を実施した」とし、「動物試験の結果、コロナ19ウイルスに対して90%水準の高い抗ウイルス効果を示したことを確認し、コロナ19の軽症患者から重症患者のすべてに効果があるだろう」と期待した。

カン会長は「消化管を経る経口型治療剤や、血液を介して運ばれる走査型抗体治療剤とは異なり、吸引型の治療薬はウイルスのいる肺に直接作用するので、はるかに効果的」だとし、「英アストラゼネカが吸引型コロナ19治療剤の臨床3相を進めるほどに、海外でも吸引型治療剤に対する期待感は高い」と付け加えた。

また、韓セルトリオン(Celltrion)社の国内初コロナ19治療剤である「レッキロナ」など、世界的に既存するコロナ19治療剤のすべてが走査型なので、病院を直接訪問しなければならない煩わしさがあるが、「UI030」は口や鼻から薬を吸う吸引型であることから、服用の利便性が相対的に良いというのがカン会長の説明だ。

カン会長は「治療薬の開発に成功すれば、コロナ19患者が病院に入院しなくても自宅で安価で容易に吸引できるだろう」とし、「多くの患者の命を生かすゲームチェンジャーになるだろう」と自信を見せた。

同氏は患者の負担を軽減するという次元で、吸引型治療剤の1カ月分の薬価を200~300ドルのレベルで可能な限り安価に策定する計画だ。健康保険が適用されると、実際に患者が負担しなければならコスト(薬価の30%と想定して)は、一ヶ月に6万~7万ウォンになるものと思われる。「UI030」は2つの物質(ブデソニド、アポモテロール)を混ぜた改良新薬(既存の薬物の効能を改良した新薬)で、もとは喘息治療薬として開発してきた。しかし高い抗ウイルス効果があるという点に着目し、コロナ19の治療薬として同時に開発されている。

コロナ19治療のほかに韓国・ユナイテッド製薬はジェネリック医薬品が中心の国内製薬市場で、収益性の高い独自の改良新薬の研究に集中し、昨年は18.6%に達する業界最高水準の営業利益率を記録した。カン会長は「改良新薬は複製薬よりも開発するのは難しいが収益性が良く、革新的な新薬(新しい物質を見つけて開発する新薬)より収益性は低いが、相対的に開発は容易」だとし、「わが社のような規模の中堅製薬会社が集中しやすい分野」と説明した。これまで改良新薬に集中していた韓国・ユナイテッド製薬は、現在3種の革新新薬も開発中だ。このために毎年、売上げの10%以上を研究開発費に投入している。

カン会長は過度に複製薬に依存した国内製薬産業を、新薬開発を中心に変化させてこそグローバルな競争力を備えることができると強調した。カン会長は「薬を製造することができる、独自の工場や技術力がない企業も営業できるほど、国内の製薬業界は奇形」だとし、「一つの許可を数十社が借りて使う共同生存制度を改善し、技術力を備えた企業だけ生き残ることができる市場を造成してこそグローバルな競争力を備えることができる」と主張した。

来る11月頃に世宗市に建設中の抗がん剤工場が完成すれば、海外進出も本格的に拡大する計画だ。

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  • 毎日経済 | チョン・ジソン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2021-04-21 17:19:33