LG化学、新薬開発とバッテリー事業などに10兆投資

素材関連のM&Aも推進 

  • 辛学喆(シン・ハクチョル)LG化学副会長が14日、オンライン記者懇談会で新環境化学物質(SAP)と陽極材を手にして、新成長動力分野への投資計画を発表している。[写真提供=LG化学]


「LGエネルギーソリューションが上場を通じて独自に投資資金を調達するならば、バッテリー事業にこれまで注ぎ込んだ資金でESG(環境・責任・透明経営)中心の新事業に対する投資に速度を出す」

LG化学がバッテリー事業「分社後」に対する明快な答えを出した。 LG化学は20年間の長期投資を通じて世界最高のバッテリー事業を育てた。早ければ年内の上場が予想されるLGエネルギーソリューションの分社を通じて準備された財源を、ESG中心の新事業の呼び水として活用する計画だ。

辛学喆(シン・ハクチョル)LG化学副会長は14日、両手に小さなガラスびんを2つ持ってオンライン記者懇談会を開始した。右手のガラスびんには黒い粉が、左手のガラスびんには白い粉がいっぱいに詰まっている。シン副会長は「わが社の成長は私の手にある2つの製品と関連がある」と話を切り出した。黒い粉は二次電池の素材である陽極材で、白い粉は環境にやさしいプラスチックに分類される「バイオバランス高吸水性ポリマー(SAP)」だった。

LG化学は、電子製品の素材などのさまざまな素材事業を行っていた尖端素材事業部門に6兆ウォンを投資して、バッテリーの核心素材である陽極材とバッテリー関連の素材事業を拡大することにした。既存の石油化学部門には3兆ウォンを投資して、バイオプラスチックとプラスチックのリサイクルなどの環境に配慮し事業に転換する。糖尿病・抗がん剤などの治療のための新薬開発にも1兆ウォンを投資する。シン副会長は「親環境・新素材の技術と顧客を保有する外部企業と協力するために、いま現在検討している買収・合併(M&A)およびジョイントベンチャー(JV)などの戦略的投資のみで30件を超える」と語った。

LG化学が最も多い投資を割り当てて野心満々に育てるバッテリー素材事業は世界1位の総合バッテリー企業に飛躍するために、製品ポートフォリオを陽極材から分離膜および陰極バインダー、カーボンナノチューブ(CNT)などに幅を大きく広げる。

特に陽極材事業では世界の大手企業に上がるという目標を立てた。シン副会長は「今年の12月に年産6万トン規模の亀尾工場に着工する計画」だとし、「陽極材の生産能力は昨年の4万トンから2026年には26万トンに、7倍にまで着実に増やしていく」と語った。同氏は「陽極材の素材であるニッケルとコバルトなどの金属資源を安定して需給するために、鉱山関連のJV締結も準備中だ」と述べた。

分離膜と陰極バインダーなど他のバッテリー素材事業でもすばやく事業拡大に乗り出す。分離膜の分野ではすばやい事業強化のために、技術力と保有の顧客などの市場性をすべて備えた企業を対象にM&AとJVなどを検討中だ。

LG化学の中心事業分野である石油化学部門は「親環境プラスチック」を成長軸として、3兆ウォンを投資する。具体的にはトウモロコシやサトウキビなどを活用したバイオ素材と、プラスチックリサイクルおよび再生エネルギー分野のための素材などだ。

まずLG化学は親環境の国際認証である「持続可能性・炭素認証(ISCC)」を得た親環境科学素材を今月から本格的に生産する。 LG化学は廃食用油などの植物性のバイオ再生原料と化石燃料を適切に混合した親環境素材を作って、米国・欧州などの海外顧客に供給する計画だ。生分解性高分子プラスチックも年内に生産設備に着工する。

シン副会長は「LG化学はいまや完全に別の会社」だとし、「70年間蓄積された技術にもとづいて、持続可能なビジネスのための科学企業へと変貌した」と語る。同氏は「創業以来で最も革新的な変化がすでに始まった」とし、「持続可能な成長に向けたLG化学の大転換が続くだろう」と強調した。
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  • 毎日経済 | チェ・グンド記者
  • 入力 2021-07-14 18:12:59