ハンファ、米の宇宙企業Hanwha AeroSpaceに600億投資

民間宇宙開発市場に歩幅ひろげる 


ハンファ・エアロスペース(Hanwha AeroSpace)とNH投資証券などは、3次元(3D)印刷技術で衛星発射体を製造する米国のスタートアップに数百億ウォン規模の投資を断行した。急成長する民間宇宙開発市場で歩幅を広げようとする次元だ。

9日の投資銀行(IB)業界によると、ハンファ・エアロスペース・NH投資証券・コンスス資産運用コンソーシアムは最近、米Relativity Space(リラティビティー・スペース)社に5000万ドル(約585億ウォン)を投資した。ハンファ・エアロスペースが1000万ドル(約117億ウォン)、NH投資証券とコンスス資産運用連合が4000万ドル(約468億ウォン)を執行したと伝えられた。

今回の投資はリラティビティー・スペースが6億5000万ドル(約7600億ウォン)の資金を誘致する過程で行われた。リラティビティー・スペースは3Dプリンティングで宇宙発射用のロケットを製作し、実際に発射して軌道に乗せるサービスを提供するスタートアップだ。まだ最初のロケットを打ち上げる前にも拘わらず、米国防総省やNASA、米ロッキード・マーチンなどの大型顧客群を確保した強みが浮き彫りにされ、投資希望企業が押し寄せた。激しい競争の末に米フィデリティ(2億ドル)と米ブラックロック(7500万ドル)など、世界的な資産運用会社を中心に最終投資会社が決定した。

韓国企業は総1億1000万ドル(約1300億ウォン)を投入する国際的投資会社のセンチュリーコスファンドに出資する形で今回の投資に参加することになった。このファンドにはカタールとサウジアラビアの政府系ファンドも6000万ドルを出資した。

ハンファ・エアロスペースは今回の投資を契機に、世界の宇宙市場にさらに深く関与することになるものと期待される。リラティビティー・スペースの創業者兼最高経営責任者(CEO)のティム・エリス(Tim Ellis)氏はジェフ・ベゾズ氏が設立した宇宙観光事業ブルーオリジン(Blue Origin)社出身で、業界のネットワークがしっかりしている。このほか多くの主要人材はイーロン・マスク氏が設立した宇宙開発企業スペースXの出身であることから、ハンファ・エアロスペースの立場ではさまざまな機会を模索できると予想される。

ハンファグループはグループレベルでの宇宙事業に対する意志もしっかりしている。金東官(キム・ドングァン)ハンファソリューション社長は去る3月、ハンファグループ内の複数の関連会社の宇宙事業を一点に集めて「スペースハブ」をスタートさせた後、初代チーム長を引き受けて陣頭指揮している。

NH投資証券とコンスス資産運用は、リラティビティー・スペースの企業価値の上昇に賭けた。リラティビティー・スペースは今回の投資誘致後に42億ドル(約4兆9100億ウォン)の企業価値を認められるようになった。競合他社の米Rocket Lab(ロケットラボ)社と米国ニューヨーク証券取引所上場企業の米Spirit AeroSystems(スピリット・エアロシステムズ)社が40億ドル前後の身代を認められている点を勘案すれば、リラティビティー・スペースもさらに速い速度で成長していくものと予想される。 NH投資証券は今後、保有株式をまた別の投資家に売却したり、企業公開(IPO)時にエグジット(投資回収)する方法で差益を実現するものと見られる。

リラティビティー・スペース社は、独自に開発した世界最大の3Dプリンタを使用してロケットを製作する。一般的なロケット製作と比較して部品の数を100分の1に、製作期間を10分の1に、製作費用は5分の1に落とした。発射コストも競合他社の2分の1から3分の1の水準で提供する。最初のロケットTerran1(テラン1)を発射する前にもかかわらず、17億ドル(約2兆ウォン)水準の受注残高を確保した秘訣だ。

関連業界によると衛星発射体市場は2020年の3兆ウォン水準から、2030年には33兆ウォン以上に成長する見込みだ。

一方でハンファ・エアロスペースはこの日、6つの政府出資研究所と宇宙現地資源活用(ISRU)への参加を活性化するために、多国間の業務協約(MOU)を締結した。国内の宇宙企業の政府出資研究所とISRU関連協約を結んだのはハンファ・エアロスペースが初めてだ。
  • 毎日経済 | カン・ドゥスン記者/パク・チャンヨン記者
  • 入力 2021-09-09 19:20:51