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サムスン電気、半導体基板に1兆投資…米インテルやAMDを攻略

FC-BGAに注力 

  • サムスン電気、半導体基板に1兆投資…米インテルやAMDを攻略
  • サムスン電気が増設に乗り出す半導体基板。 [写真提供=サムスン電気]



半導体プリント回路基板(PCB)をめぐって世界的な品薄状態が起こるなかで、サムスン電気は約1兆ウォンを投資して、基板工場の増設を推進する。 半導体プリント回路基板は半導体が動作できるように電気信号を伝達する重要な部品だ。

1日の関連業界によると、サムスン電気はPCBの中でも「フリップチップ-ボールグリッドアレイ(Flip Chip-Ball Grid Array/FC-BGA)」基板を増産するために、ベトナム工場などに大規模な設備投資を行うことを検討している。総投資額は1兆ウォンを超えることが伝えられた。電子業界の関係者は「投資は少なくとも3年、長ければ数年に渡って実施されるようだ」とし、「収益性の低いPCB製品ラインを整理しながら、これを代替するための増設投資」だと説明した。主な顧客は米インテルと米AMDなどの、世界的な半導体企業になるだろうと期待される。

半導体基板は半導体や電子機器のメインボード間の電気信号を交換し、半導体が動作するようにしてくれる部品だ。信号が流れる回路の描かれた基板であり、半導体を外部の衝撃から保護する機能も担っていることからパッケージPCBとも呼ぶ。

サムスン電気は全体の売上げで約20%を占める基板事業部門を大々的に再編してきた。サムスン電気はFC-BGA基板のほか、スマートフォンのディスプレイやカメラモジュールに主に使われる「硬軟性PCB(RFPCB/リジッドフレキシブル基盤)」とスマートフォンのメイン基板(HDI)用のPCBを生産してきたが、これらの事業はほとんど撤退が確定した。これらの基板は技術障壁が比較的低く、中国企業が大挙進出して収益性が悪化したためだ。

これに比べてFC-BGAは中間接続構造を持たずにチップ下面にバンプを形成し、半導体を基板にそのまま貼り付ける形だ。技術難度が高く、基板の小型化が容易で、PCの中央処理装置(CPU)やサーバ用半導体に活用される。高性能半導体製品用基板として脚光を浴びながら、FC-BGAの需要は世界的に急増している。

今年に入って半導体に加え、FC-BGAの供給難も同時に発生し、インテルとAMDや米NVIDIAのような大手の半導体企業が基板メーカーに上乗せまで出して青田買いをしたり、生産設備への投資を支援する状況だ。
  • 毎日経済 | イ・ジョンヒョク記者
  • 入力 2021-10-01 19:22:43




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