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ハンファ、防衛産業の売上げ停滞を航空・宇宙で突破


  • ハンファ、防衛産業の売上げ停滞を航空・宇宙で突破

ハンファグループは防衛産業部門の売上げ規模を2025年までに12兆ウォンに育てると公言して4年目に入った。しかし目標を設定した後、現在までに足踏み状態であることが分かった。防衛産業関連のコントロールタワーが不在であり、系列社ごとの思惑で動いていることが最大の理由として指摘される。ハンファ側は中・長期ビジョンを持って、宇宙事業などの将来の事業と兆単位の海外受注で売上げの停滞を突破するという立場だ。

10日、米国の軍事専門メディアであるDefense News(ディフェンスニュース)によると、昨年のハンファ防衛部門の売上げは約5兆ウォン(42億9368万ドル)だ。問題はハンファ防衛産業の売上げがここ数年のあいだ5兆ウォン前後にとどまっている状態だという点だ。 2017年の末、当時の(株)ハンファとハンファシステムなどハンファ防衛産業5社は、2025年までに売上げ12兆ウォンと営業利益1兆ウォンを達成し、世界10位の防産企業に跳躍するというビジョンを明らかにした。しかし売上げが停滞する中で競合他社が順位圏内に新たに編入し、2016年に19位だった順位は昨年は28位にまで押し戻された。

防衛産業の基準を拡大したとしても、「売上げ停滞」という事実に変わりはない。防衛産業系列社のほかにパワーシステムと精密機械までを合わせた(株)ハンファの連結を基準にした火薬製造業の昨年の売上げは約7兆4000億ウォンだったし、営業利益は4000億ウォンに及ばなかった。今年も上半期の売上げ3兆7000億ウォンと営業利益2100億ウォンで、反騰を期待するのは難しい状況だ。

ハンファは2015年にサムスンからサムスンテックウィンとサムスンタレス、そしてそのすぐ次の年には斗山で戦闘装甲車などを生産する斗山DSTまで買収し、国内最大の総合防衛産業としての地位を確立した。ハンファの防衛産業の中・長期ビジョンは、このような背景から出てくることになった。しかし現在まで見ると「1+1=2」の効果はあったがそれ以上、すなわち買収後のシナジーを出すには至らなかったというのが防衛産業界の分析だ。

防衛産業界の関係者は、「防衛産業のコントロールタワーがないために、系列会社ごとにそれぞれの思惑で動く状況が続いている」語った。その他にハンファの内部的には、防衛事業庁の不正当業者に対する制裁に備えた入札参加制限など、さまざまなリスク分散という次元で系列社を分割しておくことが避けられないという意見もある。

劇的な反騰の兆しがないために、4年前に設定した目標の達成が事実上は流れたのではないかという見方も出ている。これに対してハンファは「未来の尖端防衛産業製品だけでなく、宇宙分野や都心航空交通(UAM)などの新成長動力を発掘し、中長期ビジョンを達成していく計画だ」と明らかにした。目標は依然として有効であり、達成するという意志を再確認したわけだ。

特に宇宙事業で可視的な成果が出てくることを期待する雰囲気だ。ハンファの宇宙事業は、各防衛産業系列社の専門人材が参加する「スペースハブ」が導いている。この組織の長は金升淵(キム・スンヨン)ハンファグループ会長の長男である金東官(キム・ドングァン)ハンファソリューション社長だ。

去る3月のスペースハブの発足後、ハンファシステムは英国の衛星・インターネット企業のOneWeb(ワンウェプ)社に3億ドル(約3450億ウォン)を投資した。ハンファがグローバルな宇宙インターネット市場に本格的に参入したわけだ。 都心航空事業と関連しては2024年までに機体を開発し、翌年から試験運行するという目標で「エアタクシー」の製作が盛んだ。

ハンファディフェンスは兆単位の海外受注を進めている。豪州とインドで装甲車と戦車の輸出を試みているが、事業規模はそれぞれ5兆ウォンと2兆ウォンに達することが知られている。入札初期段階であるインドとは異なり、豪州の場合は来年の第1四半期中に最終業者の選定が行われる予定だ。受注に成功した場合、「2025年の売上高12兆ウォンと営業利益1兆ウォン」という、ハンファ防衛産業の目標達成に大きく寄与することになる。
  • 毎日経済 | イ・ユソプ記者
  • 入力 2021-10-10 19:16:58




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